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友人

作者: よしお

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年に数度、友人と会う。

対人恐怖のためか、彼に会うのすら緊張を覚えてしまう。


彼は大学の同期で、空気感が近く、一緒にいることが多かった。ただそれだけではあったが、卒業してからも、年に数度、不定期に面会する。その全ては、彼が肉が食べたいというメールをよこし、私の予定となる。お互いアルコールが苦手なため、代わりに焼肉になっていた。


私があまり喋らないものだから、ほとんど彼が話題を提供することになり、それに私がうなずくという構図になる。彼は楽しいのかどうかわからないが、懲りずに連絡をくれる。


私にとって、この面談がないと、仕事を除いて、世の中との接点がほぼ無くなるから、大事にしたいと思っているが、一度もこちらから連絡しないものだから、おそらく先方にはこの気持ちは伝わらないであろう。

==========

昨今、ウィルスの蔓延防止策で、在宅勤務が多くなり、ほぼ家で仕事をしている、いや、よく考えると、ほとんど何もしない日もあるくらい暇である。皆、何をしてるのだろう。。同時に、今まで何の仕事をしていたのだろうか。必要な仕事は、考えれば考えるほど少ない。会社が稼いでる分を通勤している善良な社員に配っている。いや、この会社ですら、世の中で必要ではない。働き口のために無理して会社があるようだ。


焼肉をそろそろ食べに行きたいと思ったのだが、ご時世では無理がある。あてがあるのだが、彼は連絡しないと連絡が来ないから、状況がわからない。彼は何を考えてるかわからないが、ほかに誘う人がいないし、彼は頷いてくれるから、愚痴言う相手としては申し分ない。

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病床の中、人生を振り返っていた。

つまらない人生だったな、つくづく思った。人生が終わるのは寂しいが、それは生きていても、同じだ。


何をするべきだったのかな。


あの子に告白しそびれ、努力を怠って、恐怖から逃げた、いろいろ、嫌な思い出が脳裏によぎったが、嘆くより、またそうするべきだと、閃いた。


きっと、あの子には振られ、女性恐怖症になり、努力は届かず、自暴自棄になり人を傷つけ、恐怖はトラウマになって、精神をわずらったろう。


きっと判断は正しかったんだ!

なあ、神様そうだろ?


でも、元気な時、しなくていい後悔をして、ずっと、人生を歩んだのは完全に損したな、って結論した。






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