CHITKU・CHETKI④
みんなからあいされて
わがままで
じぶんかってな
あいらしいおひめさまはかしこいじいやのことばにみみをかそうともしませんでした。
おりこうなへんじのかわりにこんなことをいいました。
「ねえじいや、そのかいぶつのなまえはなんというの?」
じいやはいきをきらしてためいきをつきました。
もちろんかいぶつなんてしりません。
おひめさまをこわがらせようとそくせきでつくったおはなしなのですからね。
だからきまぐれになまえもつけました。
「CHITKU・CHETKI、やつらはチック・チエッキというのですよおひめさま」
おひめさまはそのなまえにあこがれました。
おひめさまはむねがどきどきしました。
まるで
こいをしたように
(まだこどものおひめさまはこいなんてしたことがありませんから、こいをしたようなかんじ、といったことばがただしいのかもしれませんね)
おひめさまはそのよるからベッドにはいろうとしませんでした。
あさひをみようともしませんでした。
ちょうしょくをたべないでベッドのしたにもぐりこみ、ネズミのようにからだをまるくしてねむり、よるになるとごうかなおへやでおどるのです。
ちっくたっく
ちっくたっく
とけいのはりがじゅうにじをまわったら
チック・チェッキが
おどりだす
どんなかたちをしているの
(さあね)
どんなものをたべるの
(なんでも)
わらのベッドからはいだして
(ときにはどろのなか)
おどりましょう
(ひとりで?)
いいえみなでおどるの
はやしをかきわけてどんなところにでも
うまれたままのあしで
はしったり
さかだちしたり
じぶんたちだけのステップをつくってみたり
ティン・タッタ
トゥン・タッタ
はやく
おそく
ステップ、ステップ
そこでターン、フィーニッシュ!
とけいのはりがじゅうにじをまわったら
チック・チェッキがおどりだす
おどりだすったらおどりだす…