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CHITKU・CHETKI⑬
おひめさまはよろよろとおしろのもんからとおざかりました。
そして、おしろのへいのところへもたれてすこしねむりました。
あんまりにもつかれていたし、ひるまのたいようをあびるのがあんまりにもつらくって
すこしねむろうとおもったからです。
そのよる
あめがふりました
ささやかなあめです
そのよる
よそのくにへおひめさまをさがしにいってようやくかえってきたじいやは
おしろのへいのところへもたれて
ねむったようにしんでいるおひめさまをみつけました
あめが
おひめさまのはだをあらいながします
あめがくりいろのかみをつやつやとかがやかせます
ふせられたひとみのいろはほうせきばこにしまっておきたいような
きれいなみどりいろでした
じいやは、じいやだけはおひめさま、といいました
おかえりなさい、といいました
おひめさまはほほえんでいました
じいやはおひめさまをかかえて
おしろのなかへはいりました
おひめさまは、すこしやせていたけれど
ごうかなどれすをきていなかったけれど
まぎれもなくおひめさまでした
『おわり』