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CHITKU・CHETKI⑫

なんてことでしょう!

おひめさまはかなしくなりました。

わたしは、もうおひめさまではないのかしら!


そら、でていけともんばんはいぬをおいはらうようにおひめさまをおいだそうとします。


けれどおひめさまはなっとくがゆきません


「じいやをだして!それならはなしがはやいわ!だってじいやならわたしのことがすぐわかるはずよ」

「じいやか、まえのおひめさまのじいやはおひめさまがどこかへいったのはじぶんのせいだといつもおひめさまをさがしにまちやほかのくにまでさがしにいっているのだ。しかしおまえほんとうにおひめさまか?はっはっは。そうではないのはそのすがたをみればおおわかりだ、おまえはおひめさまじゃない!」


おひめさまはがっかりしました。


それとどうじにじぶんがどんなすがたでいるのかとってもきになりました。

そこで、おひめさまはもんばんのきているぴかぴかのよろいをそっとのぞきこんだのです。


ああ!


おひめさまはまっさお(といってもおひめさまのはだはみどりいろだったのでへんないろになったのですが)になりました。


おひめさまのくりいろのかみはぼさぼさしていました。そしてなんだかはだはみどりいろをしていて、きれいなみどりいろのおめめはギラギラとしたこんじきのまなこへとかわっていたのでした。

きているものはわらであんだきたないふく、おまけにしたはあかくてながい、みみはとがっていて、つめはのびほうだい。


まるでおばけでした!

いいえおばけです!


おひめさまはぜつぼうしました。


もうわたしはおひめさまではない


チック・チェッキそのものだわ!


じいや、ごめんなさい

なんでもぜんぶもてるわけがない

いくらおおきなへやだって

せかいじゅうのものなんか

とうていとてもしまえやしない

そのとおりだったわ


ああ、じいや

わたしはなんでもほしかった

だってほかのこがもっているもの、わたしはもっていなかった

だから

ほしかったの、なんでも

なんでもほしかったけれど

ほしがってはいけないものまでほしがってしまった!


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