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消された少女は復讐を誓いつつ、第三の生活を送りたい!  作者: 米好美緒
少女が消されるまで
5/10

とある歯車が崩れた

 「すぅ………………んぅ……」


 薄暗い洞窟。そこには絶世の美女がいた。冷たい石の寝台の上に白く薄い布を纏った女性。寝台の下へ流れる長い桃色の髪、その呼吸で豊かな胸が上下する。

 洞窟の隙間から光が差し込み、白い肌を晒している。動くものはなにもない、神秘的な光景。


 だが、そこには異物があった。胸から生えた黒い剣。それは彼女を地に縫い止めている封印の様な雰囲気がある。



「んぅ……………はぁ……………………ん」



 身動ぎをする。日の光がますます強くなり、ついに彼女は目を開ける。



「ああ、静かね」


 声は枯れていない。回りの埃の被り具合から、彼女がこの寝台にいた時間は短くない。だが、彼女の美しい声は洞窟に響く。そして自分の胸から生えた黒い剣を掴み、引き抜く。

 


 何故か、血はでない。

 


 からん、と剣は床に落ち、彼女は顔を上げる。


「やってくれたわね、ルガナ」


 その顔は先程までの美しい顔とは思えないほど、醜く歪み、


「まあ、いいわ。あなたが戻ってくるまで、

      



   私はーーー





    ーーーーーー遊んで待ってるわ」





 少女のように嗤っていた。

         

     


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