第3話 ハロー拷問ワーク
今回は重いです。グロいです。注意です。
…………。
「……おい……おい……キロ……」
むにゃ。声が聞こえる。安眠の邪魔をしないでほしいなぁ。
「起きろ!」
「うにゃぁ!」
突然に肩口に感じた痛み。そのあまりの痛みに悲鳴を上げてしまう。
「ヒッヒッヒ!起ーきた、起ーきた」
……思い、出した
「ガッ!」
「さあ、始めようかね」
目の前にいるのは老人。白髪を蓄え、汚いローブに身を包んだ拷問吏。
僕は、次第に明瞭になっていく視界で部屋を見渡す。
血痕、鎖、棘のついた板が散乱し、間違えても普通の部屋ではない。
ツーンと鼻を刺すような異臭。そして、目の前の男が取り出した道具に僕はまたも戦慄する。
「さ、これで遊んであげるね」
「や、やめ」
ハサミだか、ペンチだかよくわからない道具をこちらに向け、薄気味悪い笑みをこちらに向けてくる。
そして、
「あがぁぁぁぁ!」
「ヒーヒッヒ!もっと泣け!もっと泣け!痛いだろう?痛くないわけがないよな!次々行くぞ!それそれそれそれそれ!」
男は嬉々として指を切り落としてくる。あまりの痛みに脳が焼け切れそうだ。
そして、手足合わせて20の指が切り落とされた。
「じゃーあ、次はー、どっこにしよっかなぁ」
壊れてる。
「お、いいのがあった!」
男の声は歓喜に染まるが、僕は絶望の底に落とされる。男の手にあったもの、それは、僕の指を切り落とした道具の巨大なものだった。
「指もおさらばしちゃったしさぁ、次は腕だよねぇ、ねえ」
「う、あ、」
声が……出ない。
「ねえっつってんの!」
バツン!
「ぐぁがぁぁぁ!」
視界が真っ赤に染まる。ゆっくりと下を見ると、左腕が地面に落ちていた。
「ヒヤァーハッハッハッ!」
バツン!バツン!バツン!
続いて右腕、右脚、左脚と切り落とされ、胴体と頭部が残る。
普通だったら即死ものだ。しかし、邪神のこの身は死を許してはくれないらしい。
「ヒャハ!もーう、切るとこないやー。まーた、ね」
そして、いつも通り手足を全て切り落とし、男は去っていく。
その後ろ姿を見送って、僕の意識は暗くなった。
……そして、これを何度繰り返しただろう。
痛みがもうすでに体の一部のようにすら感じる。ここ最近、回復速度が異常に上がって、何人かの交代作業で休みなく拷問を受けている。
意識を失うことすらできない。これは、地獄だ。
「そーおだ!最近ここ、潰してあげられてなかったよね?ゴメンね!今から潰したげるからそんな顔しないで」
気持ちの悪い喋り方をする男だ。だが、こんな状態では逆らうことすらできない。
「いっくよー!わん、つー、すりー!」
「グッ」
ここ最近では漏らすことのなかった呻き声。睾丸を潰されたあまりの痛みについ漏れてしまった。
だけど、まあ、許容範囲だ。
男は、あまり反応のない僕に痺れを切らしたのか、ちぇっと唾を地面に吐き捨てる。
「もう壊れちまった。邪神といえど、こんなものか」
男の手は、大きなナタにかけられる。さあ、次はどこだろうね。腕、脚、それとも胴体?
「そーれ」
「ガヒュッ!」
あれ?いつもと何かが違う。胴体が向こうにある。なんでだろ。
あ、違う。僕の首が落ちたんだ
読んでくれてありがとうございます。最初書いた時はもっとグロくなってしまい、だいぶソフトな感じに修正を加えてみました。流石に、これ以上グロいとレーティングを変えなければいけなくなりますから。
感想お待ちしてます、