全ての始まり
ようやく説明も終わって動き始めるかな・・?まだ説明することはのこってるんですけど。
「時間制限ですか?それってこの世界にいれる時間ってことですよね」
そう。前回僕もこの世界に来ていたのに普通に現実に戻ってきていた。それも物を持ちかえって。やっぱり戻る条件ってのがあると思う。
「そうじゃな。前回と同じように来たってことはゆーくんはまた眠った時にこちらにきたのかの?」
こんなお姉さんにゆーくんといわれるとちょっと恥ずかしいね。全然いやじゃないけど。
「そうですね。昨日と同じように眠りましたよ」
「となると突然こちらに来た原因はなんじゃろうか?まぁわからんことは後でよい。それよりも重要なのは制限時間の把握じゃ」
原因なんて考えてもわからない。わかってもどうすることも今はできないし前向きにいくよ。
「そういえば前回は普通に目覚めたんですが、こちらでは最後はどうなっていたんですか?」
前回の記憶が戻ってもまどろみの霧のせいで最後がいまいちしっかり覚えていないのだ。どうなったんだろうか。
「ゆーくんの最後は手足から少しずつ霧にかわっていき最後はすべてが霧になって消えてしまったの。」
ちょっと嫌な消え方だなぁ。手足からって。どのくらいの時間で消えたりってのが霧のせいでわからないのが困るね。
「そんな記憶は一切ないんですけどね。たぶんそれが制限時間ですか?」
「そうじゃな。どういう原因で霧になるのかがわからないからむやみなことはできないのじゃよ」
まぁ僕が消えても向こうで復活するのが確定じゃないから不安にもなるよね。アイさんの方が僕より不安げなのがわからないけど。
「まぁ消えてもたぶん元の世界に戻るだけだろうし大丈夫で「大丈夫じゃないわい」って大丈夫じゃないですね。はい」
すごい勢いでかぶせられた。ちょっとびっくりしたね。自分の意見なんていらない。アイさんが大丈夫じゃないといったら大丈夫じゃないのだ。流されただけだけど。
「いや。すまんの。それより消えるのを防止するにあたって一つだけ試してみたいことがあるのじゃが、やってみてもいいかの?」
アイさんはすぐに落ち着いたみたいだね。さっきのはなんだったんだろうか。それより試したいことってなんだろうか。まったく予想ができないね。
「試したいことってなんですか?聞いてみないとやるかやらないかも決められないですよ」
いきなりじゃあ心臓を止めてみようとかいわれると怖いし。夢か異世界かわからないのだから。まぁアイさんだし大丈夫だと思うけど用心はいるよね。
「じゃあゆーくんよ私と契約をしてくれないか」