プロローグ-地球にて-
更新速度は遅い筈、まったり見られたし。
「では続いて全国連続児童誘拐殺人事件の続報です、10日前に誘拐されていたと思われていた少年が今朝原宿駅前で遺体となって発見されました。
犯人はいまだ特定されておらず監視カメラにも姿が映っていないとの事で……」
薄暗い部屋の中、テレビが又件のニュース…連続誘拐殺人事件のニュースを放送している。
浚われた子の8割は惨殺死体となり、まるで警察をあざ笑うかのように人通りの多い街中に放置されているらしい。
既に行方不明者数は全国で500人を超える大事件でありながら、犯人の姿は一度も人目にも監視カメラにも映ることなく未だ影も姿も見せていない
。
奇跡的に犯人の手から逃れられたと思われる子供達も居るが、自分が今まで何処で何をしていたのか覚えていないと言う子供ばかりなのだ。
ギシリ、とボサボサ髪に無精髭パリっとしたシャツにアイロンがけされたネクタイという、チグハグな中年男性が薄暗い部屋の中、椅子に深く腰掛けた。
「どうしたもんかね?」
何も居ない虚空に話しかける、この事件を追っているこの男にとってこの半年間は憂鬱の連鎖であった。
意味の無い見張り・張り込み・聞き込みetc...
「どうもこうもナイいよ、イマはただマテばいい」
だが、この数日は違う。
「お前を信じるよ、今はお前に縋るしかねぇんだ」
不意に、男の後ろに影が一つ降りたった。
文字通りの影だ……闇の中で影の輪郭のみがその存在を示している。
「カホウはネテマテだったか?トショカンにあったホンにカイいてたよ」
ああ……半年待ったんだ、あと3日ぐらい待つさ。それで世界が暴かれる。
そして…………俺の弟も………きっと帰って来る筈なんだ。
「あと3日、3日で満月だ……お前の言う通りならば」
「うん、アクムのサキブレがクるよ」
正直世界がどうなっても別に構わない、
ただ、弟さえ……たった一人の家族さえ戻って来てくれれば。
将来小説家になるのが夢の一つだった。
とりあえず夢は大きく書籍化とか書いておけば頑張れる気がする、うん。
尚、誤字脱字とかの指摘も絶賛受付中。