バカと敬い
一方その頃、校門近くで実琴に取り残された尾崎龍平と高橋理央。
「さーしんにゅーせー。さっさと進めー、入学式だぞー」
高橋は副会長としての仕事を全うしている。
尾崎、高橋の周りには、新入生が沢山いる。
(まぁ、この人の波にのってけば、体育館につくかな~…)
「…おい。どこ行こうとしてんだよ、新入生」
(こんなに人がいっぱいいて間違える奴がいるんだな~。バカだなー)
「お前のことだよ。そのいかにも俺のことじゃないと信じきっているバカそうな顔をしているお前だ」
ピタッ
ふと立ち止まる。
(ま…、まさか…?)
ロボットみたいにカクカクとそいつの方へ向く俺の顔。
そこには、そいつが俺を指差し立っていた。
「そう、お前だ」
「ま、マジかよ…。まさかとは思っていたが、俺…バカ…?」
「今さら気づくとはな…」
そいつ…えっと、高橋先輩?が、哀れな目でこちらを見てくる。泣きそうだ。
「こんなとこで立ち話してる場合じゃないだろ、新入生。ほら、あっちが体育館だ。さっさと進めー」
「あ、ありがと…。つか、さっきから新入生、新入生って…。俺の名前は尾崎 龍平だ!!」
「はいはい、尾崎くーん。俺にタメ語なのは誰も許してないぞー。先輩というものを敬おうなー」
(…っく!
なんっかムカツク…。反りが合わないっつーかなんつーか…
まぁ、仲良くする義理もないよな~)
遅れてはいけないので、俺は体育館のあるほうへ行く
これからの高校生活に胸を弾ませながら
かけたぁぁぁあ
そして初バイトしぬぅぅぅう
ガンバリマス