居眠りとバス
うぇぃ。このアカでの初投稿。
自分のペースでがんばる。
春、4月某日。
新学期がスタートする時期だ。
私、矢田 実琴も今日から高校2年生だ。
てか、そんなことで浮かれている場合じゃない。
「ここ、どこ…?」
寝過ごした。それもバスの中で。
バスの心地よい振動に、春の暖かい気温がプラスされて、寝るには非常に素晴らしい状態なのだ。
まぁ、そんなこんなでバスの中で熟睡してしまったのだ。
「やばい…どうしよう…、遅刻になっちゃうよ…」
そんな風に落ち込んでいると、後ろから声をかけられた。
「すいませーん。あの~…、どうしました…?」
今の私は見ず知らずの人に心配されて声をかけられるほど、負のオーラが漂っているのだろうか。
振り返るとそこには、見るからに真新しい制服に身を包んだ男の子がいた。新品の制服ということは、1年生だろうか。はたまた、転入生?
にしても、男の子は背が高いなぁ…。羨ましい。私が高2女子の平均よりも小さいから、より大きく見える。
「えと…あの…」
『寝過ごした』なんて言うのが恥ずかしくて答えに詰まっていると、男の子は何か気づいたようだ。
え!?気付かれた? 何も言ってないのに? まさか、エスパー…的な…。
「同じ制服!!ってことは、同じ学校!?あんたも新入生か?…俺も俺も!よろしく!」
私のそんな馬鹿な考えは当たるはずもなく。でも『新入生』というところは間違っていなかったようだ。
てか、勘違いされた。そんな勘違いに抗議する間もなく、両手で私の左手を握ってきて勢いよく上下に降られた。
随分、激しい握手のようで…
勘違いを直す気力もなく、私は苦笑いでその握手に答えた。
男の子の名前出てないだと!?
次で出します。
今から書くか…