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002.ヒナタとシズネとドラゴンステーキ


 若干の名残惜しさはあるが、まずは今いる椅子から飛び降りよう。


 このギルドマスター室にある相棒の椅子は、肌触りはもちろん、適度に陽のあたる最高の寝心地の椅子じゃ。


 よく一緒に昼寝をしては、相棒は仕事をしろとサブマスターにハリセンで頭を叩かれていたの。


 サブマスター……シズネはよくあやつの事を毎日のように攻撃してたせいで、相棒はいつも何か嫌われる事をしたかと悩んでいたのが懐かしい。


 でもワシは知っておる。


 シズネが昔この部屋で相棒の服の匂いをかいでおったのを。


 くんかくんかと声にだし、恍惚の表情を浮かべておったのを。


 氷の女王と周りから恐れられるあのいつも冷たく見える彼女も人の子なんじゃなと実感できた出来事じゃった。


 あの後取り乱した彼女にもらったドラゴンステーキはおいしかったのう……


 あまりのおいしさに相棒の服をこっそりもっていったり、あやつのいない時間をさりげなく知らせたりしてしまった。


 当然全て周りにはバレておらん。


 猫神族はそのようなヘマはせぬ。


 ここ一年はシズネの元気がなくなっておるから心配じゃ。


 彼女のためにも早く戻ってこんかあのバカめ。


 決して対価にもらった料理の数々が忘れられないから、などといった理由ではない。


 断じてない。


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