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伝説の狩人  作者: 炭酸ガエル
ハンターの宴
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神級ハンターへの知らせ

 アランは大森林に着き、ハルたちに正式にマークが神級ハンターになったことを知らせる。


「そうか。会議は二か月後だな。それに向けて準備しておく」


「私も準備しとくわね」


 ここには神級ハンターがハルとマーブの二人がいるのでその二人に伝えた。


「よろしく頼むよ。少しの遅刻には目を瞑るけど遅れないでね」


 アランはそう言って急ぎ足で大森林を後にした。


「かなり急いでいるようだったな。まあ新たな神級ハンターの誕生だ。忙しくもなるか」


「そうね。その彼がどれほどできるのかわからないけれど飾りにならなければいいけれど」


 二人は新たな神級ハンターがどのような人物なのか想像しながら修行や狩りに戻った。




 豪雨林にてアリエスは憂鬱そうにスクリスと話していた。


「ここはずっと雨が降り続いているから流石に気が滅入ってきたわね。眷属になったおかげでそこまででもないけれど人族のままだったら嫌になってたわね」


「別にここに居続けなくてもいいのよ?あなたはハンターなのだからいろんなところに行っても構わないわ。ここには強いモンスターが多いけれどそれでも私の眷属たちがいれば事足りるもの」


 スクリスはアリエスに自由に行動していいと普段から言っている。ここの領域はスクリスの眷属が徘徊しているのだ。なので豪雨林までくれば結構幻獣種を見ることができる。しかしそれが目撃せれないほどここには人が来ない。火に強い木材を必要とするもの以外にはこのような場所に来る物好きはいないのだ。


「そうねぇ。少し近くのハンター組合に行くことにするわ。会長に行くように言われていたのだけど面倒で行っていなかったのよね」


「ふふっ、あなたのそういうところ眷属になったばかりと思えないほど私に似ているわね。帰ってきてから今やってる研究を再開しなさいな。たまにはリフレッシュも必要よ?」


「ええ。それじゃあ行ってくるわね」


 アリエスは近くのハンター組合に向かった。豪雨林を有するランドル。その国のハンター組合に到着するとそのまま組合長室に通される。そこには唯一の女性の組合長であるラミスが鎮座していた。アリエスはこの女性が苦手であった。アリエスが研究者気質なのに対してラミスは根っからの現場主義者の豪快なハンターだった女性だ。戦闘能力では新たに神級になったマークと同じくらいの戦闘能力を保持している。そして恐ろしいところは今の戦闘の力であるところである。全盛期は神級に匹敵したと言われている。


「やあ、アリエス。久々にここに顔を見せてきたということは会長の書状の件かな。ずいぶん遅く来たもんだね」


「い、いいじゃない。来たんだし。それで書状は?神獣種関連のことならもう知っているからそれだけなら捨ててくれて構わないけれど」


「少し前ならそれだけだったんだけどね。これがその書状だ。そしてもう一通、こっちは新たに神級ハンターになった者の書状だ。これによると神級ハンターの会議を行うそうだよ。招集がかけられているね。ほら、しっかり目を通しな」


 ラミスはアリエスに書状を私、それに目を通していく。そこには大森林で王獣種を単独討伐したものの名前が書かれていて神級に昇級するとつづられている。そしてそれに際して現在の神級ハンターを招集し炎神龍のことも含めた会議を行うと書いてあった。時期は二か月後。それをアリエスは読み、ラミスに書状を返した。そしてそれをラミスは火魔法によって燃やす。これがハンター組合の機密保持の方法だ。


「私も行くからあんたも遅れないようにするんだよ」


「え、ラミスも行くの?何でよ」


「会長からのお達しだ。神級ハンターのことを組合長は知っておいた方がいいとのことでね」


「まあ付与権利も持ってるものね。仕方ないわね」


 そしてあまり無駄な話をせずにアリエスはそのまま豪雨林に戻っていった。


「ふぅ、変な奴だけど実力は本物だからね。傲慢さだけはどうにかして欲しいけどね」


 一人でそうつぶやき、ラミスも行くので残しておけない仕事を進めていくことにした。




 マグノリアのヴィノの家に組合職員が訪ねてきた。そして書状をヴィノの渡す。それを無言で受け取り、読んでいく。そして読み切るとヴィノ自身が炉に突っ込み燃やした。


「届けてくれてありがとう。もう読んだから組合長によろしく」


「はい」


 こうして職員は帰っていった。マグノリアの組合長は現在、発生した王獣種の調査に行っているため、不在でいないがこうしてすぐに話を通すことがヴィノにはできるのであまり心配せずに自由に動いていた。


「新たな神級か。どんなやつかな」


 そうつぶやいて自宅の工房に入っていく。そして会議があるフィスティリアはダリノクスを経由することになるためハルと行こうと決め、早めに準備を開始した。




 他に神級が二人いるのだが彼らは定住場所を定めておらず場所を特定するのが難しい。ロッドは各支部に書状を送ってそれに対応している。そして残り二人であるロドル、ジッドにも書状が届いた。ロドルは現在、神海近くの国であるシーノスにて海洋種のモンスターを狩りながら修行の最中である。今使っているのは短剣の二刀流であり、魔法があまり得意ではない。彼の強みはどの武器も高く使いこなす戦闘センスだろう。彼は武器種にこだわりがない珍しいタイプのハンターだ。しかし、製作者は決めており、唯一そこがこだわっているポイントであり、彼の作った武器以外は使わない。そのようなハンターである。

 



 そしてもう一人、捕捉することが難しい者、それがジットである。彼は武器を使わないハンターである。では魔法で戦うのかというとそういうことではない。彼の武器は自身の拳である。肉体は極限まで鍛え上げられており、書状が各支部に届いた今現在もどこの国でも領域でもない凍土に赴き、そこにいるモンスターを相手に戦闘をしていた。そろそろ時期かといい、帰路に着いた。今回はかなりタイミングがよかったようだ。ひどい時は数年連絡がつかなくなることがあるのだ。そのせいで会議がかなりずれることもあるので今回はそのようなことはなく進みそうである。




 こうして神級ハンター全員に書状が届いた。そして各々が会議に向けて行動を始めた。神級ハンター会議の発足以来、初の大荒れの会議になることは今の彼らは知る由もなかった。

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