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伝説の狩人  作者: 炭酸ガエル
ハンターの宴
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アランの説明

 自宅に招いて全員が席に着く。そしてエミーが飲み物を運んできたところで話が始まる。


「神級ハンターの会議に時期はまだ正式には決まっていないけど数か月後を想定しているよ。そしてその時に今誘ってるマーク君の正式な発表をしようと思ってる。まだ返事は貰ってないんだけどね」


「まだ貰ってないのに少し急ぎすぎじゃないか。こんな早くここに伝えに来なくてもいいだろう」


 ハルの疑問はもっともであるがそれれついてアランは説明を始める。


「こんな大森林の奥地にくるのは大変なんだよ。ロッドは前までハル君が住んでた家に書状を送ると言っていたけど絶対見ないじゃない。だからこのタイミングで僕が直接話に来たんだよ。王獣種の件もあったからちょうどダリノクスに来ていたしね。調査でだいぶ時間がかかると思っていたんだけどこれだけ証言があれば問題ないしね。僕はこの話が終わったらダリノクス支部に戻ってマーク君の返事を待つよ。その返事によって炎神龍の話だけかマーク君の話にもつながるかになるしね」


「その神級ハンターの会議はどこでするの?」


 ハンターについて詳しいことを知らないリルがアランに聞く。今後ハルと生きていくうえでハンターとの関わりはなくなることはないだろう。そもそもアランとは面識があったのだ。それでも今までは興味がなかったため聞いていなかったが今はハルがいるのでそうも言ってられないのだろう。その感情は人族であろうとモンスターであろうと関係ないのだ。


「場所はフィスティリアにあるハンター組合本部だよ。そこの会議室で行う。ここはこの大陸のちょうど真ん中にある国だしここがベストなんだよね。もっと言うとユグノリアの方が真ん中ではあるんだけどあそこは許可がない人間には厳しいからね」


 フィスティリアにはダリノクスの比にならない大きさの組合が存在する。この国が一番人口が多いのもあるがハンターの総数が多いのだ。町が多く、この国にはモンスターの住める場所が少ない。そのためモンスターが少ないのだが依頼でどこでもいくのがハンターだ。そしてその国に住んでいるものほどハンターへの憧れがあるのだ。それはアランにとってうれしいことでありつつも死者も増えるということだ。亡くなったハンターの親族が組合に抗議に来ることも多い。そこは職員に負担をかけている自覚はあるがアランは丁寧に対応するようにお願いしている。ハンターがモンスターから人々を守っているがその支援をしてくれているのはその地に住んでいる人々だ。それをアランはわかっているので対応はしっかりしている。


「そうなんだ。そこには私は行けないわね。あそこの町の周りの魔石は強力だから」


「まさか来ようと思っていたのか。勘弁してくれ、周りのハンターたちからの目に俺が耐えられない」


 リルは神獣種であり、正真正銘モンスターであるが耳と尻尾を隠せば人と何ら変わらない。しかもかなりの美形であり、普段は幼い少女の姿をしている。それだけで目立つのだ。ハルはその隣を歩く自信がなかった。


「そう?私たち結構お似合いだと思っているけれど」


「はは、勘弁してくれ」


 ハルは乾いた笑いを漏らしながらリルの対応をしている。他の者はその光景を邪魔しないように眺めていた。


「まあ時期はまた追って連絡するけど数か月後とだけ覚えておいてくれればいいよ。そしてマーブ君なんだけど」


 アランは話す相手をマーブに変えて話していく。


「なに?」


「君はサンドリアに書状を送ろうと思っているんだけどここにまだ滞在するかい?それによってはダリノクスに変えるけど」


「ダリノクスでいいわ。そもそもあそこで活動していたのはあそこでしか取れない魔法触媒に興味があったからで今はもう興味ないし、神獣種から魔法を教わってた方が数倍有益だし」


 アランの質問にマーブは速攻で答えを出した。サンドリアに滞在していたのは研究の一環だったらしい。なので今はどうでもいいとのことだった。


「わかった。これからはダリノクスに送るね。暇なときは町まで出てきて組合に寄ってね。そうしないと出しても意味ないから」


「善処するわ」


 こうしてアランは粗方のことを話し終えた。そしてすぐにダリノクスの組合支部に戻るために準備を始める。


「それじゃあ伝えることも終わったし、これで失礼するね。マーク君の返事を聞かないといけないし」


「ああ、気を付けて帰れよ」


 ハルがそう言ってアランは大森林を後にした。


「なんか大変そうだったわね、会長」


「そりゃ神級ハンターなんてそうそう出てくるものじゃないしな。それでもここ数年は多い方じゃないか」


 ハルも数年前になったばかりではある。パーティを組まずソロで依頼をこなす稀有なハンターであった。そしてその顔を見たことがあるものはほとんどいないという謎に満ち溢れていた人物というのが周りのハンターの印象だろう。しかし、ハルは単純に一人の方が楽だったので一人で活動していただけに過ぎない。時には野良パーティを組むこともあったのだ。その時のハンターは今や同じ神級となっている。ソロで活動していた変わり者が多く実力もそれなりにあったので組むときも人数制限がある以来の時だけだった。


「あなたがここ数年で出てきたハンターの中に入っていることが驚きよ。今や神級筆頭じゃない」


「たまたまだ。それよりも強くなれる者もいるだろう。マーブ、お前もそのうちの一人だぞ」


 ハルとマーブの会話にリルも参加してきた。


「そう、マーブは私に匹敵する魔力量がある。これをしっかり使えるようになればあなたは魔法においてこの世界で敵なしになるわ」


「それはありがとうね。そのためにはリルさんの訓練をしっかりこなさないとね」


「そうすれば強くなれる。私も魔眼の研究を進めてマーブが操れるようにする」


 二人で今後の計画を確認していく。まだどちらも始まったばかりではあるがこの二人ならばすぐに解決しそうだなとハルは思いながらエミーの手伝いをしていた。

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