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伝説の狩人  作者: 炭酸ガエル
砂漠の世界樹
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新たな世界の動き

誤字訂正しました。

 ハルたちがユグノリアに来て数週間。ここでの生活にも慣れてきてハルとリルはこの生活を満喫していた。毎朝の稽古は欠かさない。ハルはハンターになってからこの稽古を欠かしたことがなかった。そしてリルに教えている今もそれは変わらない。リルは朝に強くないためハルが起こして稽古をしている。ハルは続けることが大切だとリルに毎日のように説いている。


「おいリル。起きろ。朝の稽古するぞ」


「んー、もう少し寝させてぇ」


「いいから起きろ。いくぞ」


「ふぁ~、はい。起きました。行きましょう」


 リルは朝が弱いだけで稽古自体は嫌いじゃない。むしろ今までしたことないのでかなり積極的にしていた。これには今まで世話をしていた幻獣種たちが驚いていた。ハルたちは今、宿に泊まっているのだがこれは神獣種用のもののようでかなりでかい。そして庭もついているため稽古ができるのだ。そしていつも通り稽古を終わりにして二人は朝食にすることにした。エルフの給仕さんが朝食を運んでくる。今までハルはこのような状況に慣れておらず少しぎこちなかったが慣れたらしい。


「今の生活に慣れてきましたね。でも、慣れすぎると森に戻った後大変になりますよ」


「大丈夫だ、それにリルにだけは言われたくない。少しは自分ですることを覚えような」


 リルに変な心配をされてハルは困惑しながらも言い返す。このような軽いやり取りが二人のコミュニケーションになっていた。


「そういえば会合はあとどれくらいなんだ?詳しい日程を俺は聞いていないんだが」


「あぁ~。私にもよくわかってないんです。私含め神獣種は全員長い時を生きています。どんどん時間感覚がなくなっていてこのくらいかなでみんなくるのでわからないんです。そんな感じなのに最後に来るとどやされるんですよ。意味が分かりません」


 この話で毎回リルが一番遅いことが分かったがそんなに緩いものなのかとハルは思った。仮にもモンスターの、戦力的には世界の頂点の者たちである。こんな軽く集まるのかとハルは驚いていた。しかし、強いからこそなのかとも思う。ハルと同じ神級ハンターも似たような者が多かった。


「なるほどな。まあ今回は早く来てるから平気じゃないか」


「そうなんですよ!だから最後に来た人に言ってやろうと思ってるんです!」


 かなりどや顔しているが今リルがここにいるのはハルのおかげである。あたかも自分のおかげのようなことを言っているのでハルはため息をついた。リルはこう見えてもかなりの時を生きているのだ。それでこんなに子供っぽく生きていることにハルは未だに慣れていなかった。

 朝食も食べ終わり、街に二人で出た。この国特有の武器屋を見て回りながら二人で楽しむ。出店も多くどれも美味しかった。そうしながら散策しているとリルが少し驚いた顔をした。


「どうした?」


「いえ、多分気のせいだと思うので平気です」


 こうは言っているがその後は考え事で今のことが上の空という感じである。


「もう戻ろうか。俺も見たいもの見れたから」


「すみません。戻ってやはりお話しますね。今住んでいる場所は平気ですが今後どうなるかわからなくなりそうなので」


 深刻な顔でそうハルに言い、宿に戻った。

 



 他の神獣種もこの違和感を感じ取っていた。


「ふむ。これは数千年ぶりの気配だな。いつも通りの雑談会とはいかなくなったか」


 空神龍バンゴスタはある一方向を世界樹の上から眺めながらつぶやいた。その後ろでドーグは静かに目を瞑った。


「あら、嫌ね。けどこの大陸じゃないわね。今回はどうなるかしらね」


「どうしたの?」


「ちょっとね。会合にあなたも私の従者として参加するでしょうからその時にわかるわよ」


 神蛇スクリスはアリエスとユグノリアを目指しながら適当にごまかした。


「嫌じゃのぉ。わしの領域が一番近いじゃないか」


 海神龍オシーアは自身の領域の心配をしている。どうしても海というのは外の世界に繋がっているため毎回のごとくオシーアが火の粉をはらうことになっていたのだった。




 ここはハルたちが生活している大陸ではなく、少し離れた場所にある火山地帯。多くの兵士が一体のモンスターを攻撃していた。マグマが流れている中にそのモンスターはいた。ハルが大森林で倒した地竜など比べ物にならないくらいの巨躯をした地竜。マグマの川からゆっくりと上がり、周りを取り囲む兵士を睨む。


「このようなモンスターは見たことがありません!魔法が効きません!」


 魔法師のような兵士がそのような報告をする。他の兵士も魔法を放つが効いていないようだ。ハルたちの大陸に比べてモンスターが少ない地域なので魔法があまり発達していない。その代わり剣術などの武術が発達しているこの大陸はガノリア大陸。ガノア帝国が統一をはたした大陸だ。対人が多く対モンスター用の魔法があまり発達してこなかった。それが今回の敗北であった。


『ふぅ。意識がハッキリしてきたな。おいそこの屑。この俺に飯をよこせ。そうすれば食わずにおいてやる』


「モ、モンスターが話しただと…。どうなってる?俺は悪い夢でも見ているのか」


『遅い』


 兵士の一人がそのまま食われた。その瞬間に全員がパニックになりその場から逃げ出した。


『やつらに復讐するまで俺は死なんぞ。覚えていろ、神狼よ』


 過去に消えたはずの神獣種の復活の瞬間だった。

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