神獣種の会合
ここから二章の砂漠の世界樹編始まります。
リルの後について部屋に入っていく。そこにはすでにリル以外の神獣種が揃っていた。四角になっている大きな机を囲み座っている。最後に出入り口に近い席へリルが着席し会合が始まった。
リルの正面に座っている神獣種が‘‘空神龍バンゴスタ‘‘であり、この会合を行なっている場所の主である。無骨な大柄な男であり、歴戦の猛者の雰囲気が漂っていて、会合の場所である世界樹を含める砂海全域を領域としている。彼の後ろには人のように二足歩行の竜たちが立っている。彼らも相当な手練れのように感じる。ハルはしゃべる狼であった幻獣種に初めて会った時を思い出していた。彼らも幻獣種なのだろう。そして雰囲気はリルの眷属である狼たちよりも戦闘が強そうである。
次にリルから見て右側に座っている妖艶な女性だ。彼女は‘‘神蛇スクリス。彼女は豪雨林と言われている年中雨が降っている森を領域としている。ここは人がほとんど立ち入らない。そもそも人が生活するには向いていない場所なので村すら存在していない秘境だ。雨が降り続けているため足がとられやすくここを進むのは人ではかなり苦労する。そこの樹木は水を多分に含みながら腐らない特殊な樹木でありこれが建築家や水系統の魔剣の鞘に最適なのでたまに依頼が来るのだがハンターは受けたがらない。足元が悪いうえに豪雨林に特化したモンスターが数多く生息しているためハンターとしてはいきたくない場所になっている。彼女の後ろにはこちらを見て笑っている女性が一人付いている。ハルもまさかここで出会うことになるとは思っていなかった。ハルと似たようなフード付きのコートを着用していてその背中には大きな鎌を背負っている。大鎌という武器種は存在するが扱いが難しい。ハルの銃はほぼドーボンの趣味作であるため銃よりも使用者はいるがそれでも大鎌で戦っているものは彼女しか見たことがない。前に見たときよりもかなり強くなっていると確信するほどに濃密な魔力を纏っている。スクリスも彼女の強さを認めているため彼女一人しか連れてきていないのだろう。それか別に理由があるのか。こればっかりは初めて会う相手なのでわからない。
最後に左側に座っている老人が‘‘海神龍オシーアだ。彼は神獣種の中で一番年老いているように見えるが本当のことはわからない。リルも姿を変えることができていたので他の神獣種ができないとは思えないからだ。彼は今はいないと言われている獣人種が住んでいた大陸から離れた孤島とその周りの海を領域としている。その孤島も含めその海域は神海と呼ばれている。ここにたどり着くには海に住むモンスターの海竜や大きな肉食の魚の猛攻を搔い潜らなければいけない。泳ぐのは論外。そして船もかなり強固でなければ沈められてしまうだろう。一番現実的なのは飛行船だ。飛行船とはいってもかなり高度は低い。これは空を縄張りにしているモンスターがいるためだ。飛竜などが多く存在しているのでそこまで高度を上げることができない。なぜこれで現実的なのかと言えば海の上だからということになる。陸地まで遠い海の上には飛竜たちは飛んでこない。これは獲物が陸地にいてわざわざ海に出る必要がないからだ。たまに縄張りを持たずに海を越えて別の大陸に行く飛竜も存在するがそのような種は稀であり鉢合わせたら運がなかったのだと諦められるほどに数が少ない。そのような場所を領域にしているオシーアだが彼だけ護衛が来ていない。幻獣種はいるらしいのだがここに姿はない。それは彼らが海棲だということと単純に大きいということだ。海で普段生きているので重力の影響をあまり受けないためかなり大きいらしい。ハルが倒した王獣種の狼系モンスターの数倍の大きさもありここまで道を確保できないため来ていない。
バンゴスタが口を開く。
「これより会合を行う。今まであったことを報告していってもらおう。それを見ながら領域を見極めていきたいと思う」
こうして会合が始まった。




