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伝説の狩人  作者: 炭酸ガエル
1章 大森林の主
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王獣種の最期、そして…

 ハルは水魔法で純水を生み出しながら今までの戦法を繰り返していた。ペースは完全にハルにある。しかし、さすがにそこは王獣種だ。なかなか勝負を決定づける一撃を与えられずにいた。


「攻撃は当たっているんだがな、なかなかタフだな。王獣種の再生能力が高い」


 ハルがダメージを与えてその後に違うところに攻撃していると先に攻撃した部分が回復していっているので千日手のような戦闘になってきていた。何か打開策はないかと千日手になっている攻撃をしながら考える。確かにこれならば王獣種の魔力を減らせているのだが王獣種は魔力が多い。なので魔力枯渇を狙うのは勝負を早めにつけなければいけない今の状況にはあまりあっていない。そこでハルは雷系統の魔法を試しで使ってみることにした。相手も同じ雷系統の魔法を使用しているので雷自体の効果は薄いのだがハルが注目したのは反射行動だ。これは電気信号で行われている。なのでここに違う電気を流してやることでその動きを阻害できるのではないかと考えた。ハルは魔力制御が得意ではあるのだがこのような使い方をしたことがないのでできるかどうかは試してみないとわからない。それでもこの状況を打開するために行動に移した。相手の電気の膜に自分の電気を流し相手の行動を変更できるか試してみる。


「王獣種の魔力を見る限りこのくらいか?」


 ハルは王獣種の魔力の流れを見て似たような魔力量で電気を流す。今までの行動でどこに攻撃すればどのように動くかは確認している。なのでそこから変化があるか確認する。今まではハルから見て左に回避していた王獣種が上へ跳んだ。ハルはこれで魔法に干渉できていることを確認することができた。


「よし、干渉は確認できた。あとはどのように相手を動かすかだな。これで相手を自分の思い通りに動かせたら討伐が数段楽になる」


 そこからハルは違う魔力量の電気を流してそれぞれの反応を確認していった。ここまででハルは肉体強化魔法、水魔法、雷魔法の3種類を途切れず同時に操っている。しかも王獣種と高速戦闘を行ないながらだ。これは誰でもできるわけではない。少なくとも幻級ハンターには出来る者はいないだろう。だからこそ神級ハンターは個人、幻級ハンターはパーティ単位なのだ。数人で分担して行えるだけでも練度が高いハンターであるが、ハルを見るとその自信を失う可能性がある。現に幻級ハンターのトップパーティはハルの戦闘を目にする機会が過去にあったのだがハルの戦闘を見て謙虚になった。今までは威張り散らかしていたハンターたちがだ。それほどハルの戦闘は努力で追いつけるものではないと理解させた出来事であった。ハルは王獣種の反応を大体見たところで次の魔法を使った。


「大体行動パターンは理解できた。次で決める」


 ハルは雷魔法を使用して相手を動かす。その時に他の微弱な電気が反応すると違う動きをするのでそこを純水を使って遮断する。そして自分の思い通りに動いた王獣種に切絶を突き刺し、その刃から火魔法を放つ。毒のファキングと戦った時に地面にした魔法を今回は王獣種に直接行なった。王獣種は体の中から燃やされる。苦し紛れに雷を周りに無差別に落とす。そこでまた一旦離れる。


「ここから詰めだ。ここで判断ミスると俺も大けがを負いかねない。ゆっくり詰めていこう」


 そこからはモンスターの最後の抵抗の時間だ。狩猟で一番危険なポイントはここだ。今までのモンスターはこれをされる前に殺しきれた。しかしこのくらいの王獣種はさすがに殺しきるまではいけなかった。王獣種は雷を無差別に放つ。ハルはそれに純水を当てて曲げることで自分に当たることなく王獣種に向かって進んでいく。そして火魔法を切絶に付与し、目で追えないほどのスピードで王獣種を切り裂いていく。最後に首を切り裂き途中で刃を止めてそこに火魔法を先ほどしたように流し込んだ。そして王獣種はゆっくりと横に倒れいく。ドンッと大きな音を立てて王獣種は動かなくなった。ハルは王獣種の討伐を成功させた。



 この状況を始めから見ていた少女はこの景色を映し続けた狼に言った。


「彼をここまで連れてきて。あの子の眷属試験は終わり。彼を眷属にしたいわ。お願いね」


 狼は少し憂鬱になりながらハルのほうへ進んでいく。あの王獣種よりも強い自信はあるがあの人族より強い自信はなかった。戦闘にならないように祈りながら狼は進んだ。

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