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伝説の狩人  作者: 炭酸ガエル
1章 大森林の主
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薬草の群生地にて

 王獣種との戦闘を終えたハルはこれからの行動について考えていた。


「森がこんな状況になってるとはな。しかもあいつらと王獣種が戦闘していたとは予想外だ。まあ戦闘したときは大獣種だったとは思うが」


 彼らが安易に魔法攻撃をしたことで王獣種が生まれたといっても過言ではないのでそのことも問い詰めるために彼らに会いに行くことにした。彼らが狙っていたものは薬草でありその薬草の群生地はここからある程度近い。そして彼らはハルを使い魔を使用して観察していたのでそのことも含めて文句の一つで言いに行くことにした。

 薬草の群生地に行くと戦闘の跡がそこらじゅうに残っていた。王獣種に進化するほどの大獣種だ。戦闘能力は普通の大獣種を凌駕していたことだろう。なのでハルはかなりの死傷者が出たことも予想していた。しかしそこには人の気配はなくすごく静かだ。


「人の気配はないな。こりゃ撤退でもしたかな」


 周りの様子を確認し始めたところで下半身のみや頭部がない人、様々な遺体がそこら中に転がっていることに気が付いた。


「ひどいな。誰かわからないほどにぐちゃぐちゃだ」


 このような惨状をハルはあまり見たことがない。大きな討伐隊が組まれて返り討ちにされるとこのような惨状になる場合があるのだがハルはそういうものには不参加なので見る機会がなかったのだ。それでもこのような状況になった場合の対処はわかっていた。余裕がない場合は仕方なくこのまま放置なのだが今は余裕がある。なので土魔法で地面に大きな穴を掘り。その中に埋葬していく。これもできれば一人ずつしてあげたい気持ちがあるのだが大きな穴にしたのは理由があり一人ずつで穴が浅いとモンスターが掘り起こす可能性があるのだ。死者になってもモンスターにそのような扱いを受けるのはあまりにもかわいそうだ。感情に気にしてもここは薬草の群生地の近くであり、ここにモンスターが寄ってきて縄張りにされるとこの後に薬草を採取しにくるハンターたちに悪い。なのでハルは亡くなったハンターよりもこれからここにくるハンターたちを思ってそのような判断をした。穴に埋める前にハンター証があるかどうかを一人一人確認していく。そしてハンター証は組合に今の依頼が終わったタイミングで持っていく。これは後から来たハンターの義務でもある。彼らにも家庭があり心配している人がいると思うので亡くなっていたとしてもそれを伝えることが必要なのである。

 ハルは周りに転がっている遺体は一通り回収し穴に入れた。五体満足で亡くなっている人はほとんどいなかった。彼らはもうすぐ幻級ということを聞いていたので今まで油断などはしたことがないハルであるがいつ自分がこうなるかわからないので気を引き締めることにした。彼らの上に土をかぶせ土を盛りその上に石を積んでいく。せめて彼らがここに眠っていることをハルは周りに知らせるように墓を建てた。


「これからまだあのようなモンスターが出てきたら報酬がこれだけだと見合わなくなってきたな。帰ったらこの件も含めて組合長に文句言ってやろう」


 ハルは少し嫌な気持ちを切り替えて奥に進んでいくことにした。この辺りまでくると流石に全てのスケールが大きい。遠くからみれば山のように見える森だ。上をみると木の葉で空が確認できない。この木の枝が折れて落ちてきたら普通の木くらいはありそうだ。そしてこの森に生息するすべての生物が大きくなっている。自分と同じ大きさの虫やそれを食べるであろう鳥などだ。ここでは人が生態系の最下層であり、虫よりも弱い存在だ。ここに生息するものはこの森を基本出ていかない。たまに外に出てくる個体が存在するがそうするとハンターたちで討伐隊が組織されて迅速に対応しなければならない。それほどまでにこの森の生物は危険なのだ。その森の王獣種はまだ森の奥で優雅に過ごしている。

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