表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の愛した桃源郷  作者: 魚精神
第一章 桃源郷編
21/38

第19話 雷鳴

 「初級の技しか使えなくて、しかも師匠の言う才能の開花なんてとても………」


 「大丈夫だよ。初級の技とは言え、魔王にも聞くはずだ。それにターニャに眠る才能だって戦ううちに開花するかもしれない」


 「そ、そうですかね……」


 「大丈夫。ラーニャに負担をかけるようなことには絶対に俺がさせない」


 彼女を励ますと、少し気が晴れたような顔を見せた。

 これなら大丈夫だろう。


 「一つ重要なことを言ってませんでした。バートリー家は吸血鬼の一族です」


 「能力は血を操ったり、コウモリを操ったりできます。気を付けてください」


 「ちなみに弱点とかは?」


 「日光等の弱点は克服しています。ただ、エクソシストの技や聖水は効きます。ラーニャは初級の技しか使えないようですが、かなりのダメージを与えられるはずです」


 「では、そろそろいきましょうか」


 俺達は店を出て、アリエルの案内で館へと向かう。

 





 結構歩いて館へとたどり着いた。館は蓬莱山の麓の方にあった。

 この辺はまだ来たことがないから新鮮な景色だ。

 館はかなり大きく、でかい門がある。


 胸に手を当て、深呼吸をする。

 今回は苛烈な戦いになる。しっかり気を引き締めなければ。


 「……………よし、行こう」


 「では、門を開けます」


 アリエルが大きな門を開く。

 造りが古いのか金属音を立てている。

 

 「開きました。2人ともこっちです」


 再びアリエルの案内で館へと入っていく。

 庭も結構広いな。噴水もある。


 館の扉を開くと、入ってすぐの所に2階へ続く大きな階段が見える。


 「兄様の部屋はこっちです」


 「……待った、誰か来る」


 どこからか人の気配がする。

 どこだ?横か?後ろか?いや……


 「上だ!」


 俺はすぐに回避する。

 俺目掛けて飛んできたナイフが床に刺さる。

 幸い二人とも避けていたし、俺にだけ飛んできていた。


 「上にいることによく気づきましたね、さすがです。八雲様」


 !?さっきまで天井にいたのに今度は床から出てきたぞ!?

 おそらく物をすり抜けたりする能力なのだろう。

 だが、戦うとなったら相当に厄介だ……


 「メリア、あなた一体なぜこんな事を!?あなたが居るってことはダリアも居るってことね。ダリアはどこ!」


 「私ならここに」


 アリエルの背後に少し歳をとった男が現れた。

 彼もメリアと同じ能力があるようだ。


 「申し遅れました。私、メイド長のメリアと申します」


 「そして、私が執事長のダリアと申します」


 「私達は兄様を助けに来たの邪魔しないで!」


 「……申し訳ありません、お嬢様。私達はあなたのお兄様である、ハルナード様の命には逆らえないのです……」


 「ですので、我々はここを引くことができません」


 「くっ……」


 どうやらやるしかないようだ。

 俺は少し前へ出る。


 「八雲くん……ごめんなさい、不甲斐なくて……」


 「いいんだ。後は任せて」


 俺は短剣を手に取り、そっと抜いた。

 だが、迦具土のときとは違う感覚だ。

 意識が遠のいていく


 ……迦具土の言っていた感覚と同じだな。久々の肉体とはいいものだ。

 

 「八雲くん……?」


 「八雲ではない。我は建御雷(タケミカヅチ)だ」


 「二人は下がっていろ」


 「噂は本当だったようですね、八雲様は神の力を使われると」


 「こちらも手加減は致しませんよ!」


 二人が一斉に向かってくる。

 悪しき者に忠誠を誓う者共に我が雷の鉄槌を下さん。

 我が雷で目を覚まさしてやる。


 「ふん」


 腕を振り下ろすと、空から天井を突き破り、二本の雷が降ってきた。

 そしてそれは、メリアとダリアに直撃し、二人は気絶してしまった。

 



 




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ