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第2部 第5次中東戦争

2000年3月15日午前6時50分

大日本帝國帝都東京首相官邸1階記者会見場


綾崎総理の記者会見が始まった。


「大日本帝國国民1億5000万人の皆様、内閣総理大臣綾崎若菜です。本日は祖国にとって重大な日となります。大日本帝國はエジプトのイスラエルに対する軍事攻撃に、平和的な解決を切に求めておりました。しかしエジプトは一方的な侵略を悪びれる事もせずに、逆にイスラエルに非があると酷評致しました。国連安保理は例によって醜態を曝し、続く6ヵ国協議もエジプトのクーデターによる特使暗殺により頓挫致しました。此れによりエジプト・イスラエル国境は再び緊張が高まり、いつ何時事態が急変しても可笑しくない状況となってしまいました。そこで大日本帝國政府と致しましては、現状放置はイスラエルに利有らずとして軍事攻撃を決断した次第です。本日正午に大日本帝國4軍は女帝陛下の命令によりエジプトへの攻撃を開始致します。以上です。」


綾崎総理はそう言うと、記者会見場を出ていった。残された記者達は慌てて本社へと連絡を入れたのであった。






14日午後11時58分

第7艦隊旗艦超弩級イージス原子力戦艦大和戦闘指揮所


大和・武蔵・信濃は既に砲撃準備を整えていた。


「全艦攻撃準備完了しました。」

「ありがとう。」

諏訪部参謀長の言葉に、燕条寺司令長官は礼を述べた。


「今回は新型砲弾での攻撃ですから、張り切ってますよ。」


里仲砲術長が嬉しそうに話した。

今回大和級3隻は新型砲弾の『噴進補助推進個別誘導超々重量徹甲弾(HSKYTT弾)』を配備していた。HSKYTT弾は噴進補助推進により射程距離が250キロまで拡大した。更に個別誘導装置を搭載しており目標に対して最終誘導に於いて力発揮する。大日本帝國海軍は更に砲弾だけで無く、新型の『電磁投射砲』の開発を進めている。開発は鈴木重工と三菱重工の競合試作となっており、洋上試験を2005年に予定している。




「開戦時刻です。」

「全艦攻撃開始!!」


諏訪部参謀長の言葉に、燕条寺司令長官は全艦に対して命令を下した。

此れにより大和級3隻は主砲攻撃を始め、皇龍巡航ミサイルを発射した。第7艦隊及び各空母打撃群も皇龍を発射し、エジプトは開戦して直ぐ様に通信施設や防空設備への攻撃を受ける事となった。

更に燕条寺司令長官は中東統合軍総司令官として大日本帝國4軍に総攻撃を命じた。此れにより第5次中東戦争が勃発した。





大鳳空母打撃群旗艦原子力空母大鳳戦闘指揮所


「航空隊全て出撃しました。」

「分かったわ。」


液晶画面を見つめていた司令員が佐藤明奈艦長に伝えた。

戦闘指揮所は艦載機が行う全ての作戦に加え、随伴艦が行う対水上戦・対空戦・対潜戦等に対して各作戦幕僚が司令官を補佐し、空母だけで無く空母打撃群全体の作戦を指揮するのである。


「艦長、いよいよね。」

「はい。」


篠原司令長官の言葉に、佐藤艦長は頷いた。


「この攻撃にエジプトは耐えられる訳が無いですね。」


杉本参謀長は嬉しそうに話した。

大日本帝國海軍連合艦隊空母打撃群は、中小国の海軍空軍力以上の戦力を有している。空母打撃群の攻撃を受けた国は惨めな最後を遂げる事になるのである。


「長官、それでは行ってきます。」

「あら、もうそんな時間?」


桜木隊長の言葉に、篠原司令長官は時計を見ながら呟いた。

特殊奇襲部隊群第2部隊はツァーリボンバー奪還作戦後も、引き続き大鳳空母打撃群に留まる事になった。そして第5次中東戦争勃発により、エジプト攻撃に出撃するのである。


「今回は試験的に新装備を試すのよね?」

「はい。楽しみです。」


桜木隊長は嬉しそうに答えた。新装備は此迄の装備より格段に性能が向上している為、桜木隊長は喜びを押さえきれ無かった。


「それでは失礼します。」「了解、気を付けて。」


桜木隊長の敬礼に、篠原司令長官は答礼し見送った。






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