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麻薬密売阻止

プロローグから、1945年〜1999年までの全5話を加筆・修正しました。



書き方も変えてみました。



午後2時


綾崎若菜総理は姉に言われた通り、帝居にやってきた。





大広間


上山紗季女中長に大広間へと通された。


通常なら女帝室に案内されるところだが、今回は少し違った。





「これはこれは総理大臣。お久し振りです。」


鈴木組組長の原田裕香が声をかける。


これに気付き1人の女性は頭を下げ、2人の女性は敬礼を行った。


「楽にして。」


綾崎総理の言葉に3人の女性は、席に着いた。


「確かに久し振りね。最後に会ったのは、去年の春だったわね。」


「はい。ロシアンマフィア壊滅作戦を頼まれました。」


「そうだったわね。あの時は助かったわ。」「いえいえ、総理の、そして女帝陛下、帝國の為ですから。」


「ありがとう。」


綾崎総理は、原田組長に礼を言った。


「総理、ロシアマフィア壊滅作戦とは何ですか?」


警察庁特別高等警察1課森下和香課長が質問した。



「帝都で増大し始めた、新興勢力だったのよ。人数はまだ15人だったから、警察の出る必要は無いじゃない。だから裕香ちゃんに頼んで、消してもらったの。」


「はい、総理の言われる通りです。」


綾崎総理の言葉に、原田組長は頷いた。


「そうですか、確かにそうですね。警察は事件にならないと、動けませんから。」


「そう言う事。」

綾崎総理が答えると、上山女中長が大広間に入ってきた。


「お話中に失礼します。麻理亜女帝陛下がお入りになられます。」


この言葉に、綾崎総理達は立ち上がった。


「みんな、いらっしゃい。裕香ちゃんに、里美ちゃんは神戸からご苦労様。」


「いえ、陛下のご用命とあれば、何処からでも伺います。それに、陛下と綾崎総理・安田姉妹にはお世話になっております。恩返しが出来るのでしたら、何でもいたします。」


原田組長がそう言いながら、頭を下げた。


これに柴咲里美最高本部長も頭を下げた。



「フフフ、良いのよ。それよりみんな、席に着いて。」


麻理亜女帝の言葉に、全員が席に着いた。




「さてと、紗季ちゃん。」


「はい。」


上山女中長が書類を全員に、手渡していった。


「その書類には、今夜の計画が書かれてるわ。」


「陛下、この書類によると。今夜10時に帝都郊外の廃工場で、麻薬取引が行われるのですね。」


「そう言う事。だから特別高等警察と鈴木組で全員逮捕するの。」


小林早織警部の言葉に、麻理亜女帝は答えた。



「売人はニューヨークマフィア。」


「買う方は、瞳一家です。」


鈴木組の2人は険しい表情で、書類を見つめる。


「あら2人共、知り合い?」


綾崎総理の質問に柴咲最高本部長が答えた。


「ニューヨークマフィアは、そこまで恨みは無いです。しかし、瞳一家は私達鈴木組の敵です。鈴木組の全国支配を崩壊させようとしています。」


「しつこい奴ね。そんな一家が帝國に麻薬を蔓延させようとしてるのね。」


森下課長が書類を机に置きながら言った。


「なるほどね。こんな奴等を野放しにしている訳にはいかないわ。今夜の作戦は必ず成功させるように。」

麻理亜女帝の言葉に、5人は頷いた。


「鈴木組にはこの作戦成功後に、100億円の資金提供を行うわ。作戦が終わり次第、美里ちゃんに連絡してね。」


「分かりました。」


原田組長は笑顔で答えた。



「それじゃ、今夜頑張ってね。」


麻理亜女帝の言葉で、解散となった。










午後10時


帝都郊外廃工場



ここにニューヨークマフィアと瞳一家が集まっていた。



「瞳さん、約束の金は持ってきましたか?」


「もちろんよ。」


ニューヨークマフィアの言葉に、瞳組長は答えた。


瞳組長の言葉に、1人の女性がニューヨークマフィアの前にアタッシュケースを差し出した。


「日本円で、2億円です。」


「約束が違うわね。」


ニューヨークマフィアは不機嫌そうに言った。


「約束は5億円よ?3億円足りないわ。」


「もちろん分かっています。しかし残りは、ブツを見せてもらってから。」


「分かったわ。」


パチン


ニューヨークマフィアが指を鳴らすと、部下らしき女性が瞳組長の前にアタッシュケースを差し出した。


「約束通り、シスコの粉よ。今のところ、世界最高の粉ね。」


「………」


瞳組長は無言で針を1つの袋に突き刺し、後ろの女性に舐めさせた。


「はい。確実にシスコの粉です。」


「本当ね。」


「はい。間違いないです。」


「分かったわ。それじゃ、約束よ。みんな出てきなさい。」


瞳組長が言うと、周囲から拳銃を構えた女性達が入ってきた。



「何なのこれは?」


ニューヨークマフィアが瞳組長に怒鳴った。



「あら、見て分からない?私の可愛い部下達よ。」


「それくらい分かるわよ!!」


「あらそう。なら貴女も答えは分かるでしょ?」


「裏切り者。」


「裏切り?そんな事ないわ。貴女と正式に契約した覚えはないから。」


「………」


「殺れ。」


瞳組長の命令で、女性達は銃撃を加える。


ニューヨークマフィアは100発以上の、銃弾を受けて息絶えた。



「フフフ、アメリカ人は単純ね。」


瞳組長はそう言うと、ニューヨークマフィアが持っていた、アタッシュケースを奪い取った。


「さて、引き上げるわよ。」


瞳組長の言葉に、一家は廃工場を出た。










瞳一家は廃工場を出た瞬間に、サーチライトで照らされた。


「うっ、何なの?」


瞳組長は驚きの声をあげる。



『瞳一家、ニューヨークマフィアに告ぐ!!貴女達は完全に包囲されている。このまま投降するか、戦うか。どちらかを選びなさい。』


特別高等警察1課小林早織警部の力強い声だ。





「どうしますか?」


部下の1人が瞳組長に質問した。


「是非も無いわ。戦うのよ。」


瞳組長の命令で部下達は散らばり、ドラム缶等を盾にして銃撃を始めた。



「応戦よ!!」


小林警部の命令で、特高も銃撃を始めた。


「特高を支援しなさい。」


柴咲最高本部長の命令で、鈴木組の組員も銃撃を始めた。



壮絶な銃撃戦が始まった。








「柴咲さん、凄いものを持ってますね。」


小林警部が、柴咲最高本部長の横に駆け寄りながら言った。


「そうでしょ?マグナム44よ。」


柴咲最高本部長は弾を装填しながら答えた。



「鈴木組はあれですか?チャカに関しては自由なんですか?」


小林警部は拳銃を撃ちながら聞いた。


「基本的に自由よ。あの娘達を見て。東西両方のチャカを持ってるわ。」


柴咲最高本部長の言葉に、小林警部は目を移す。


確かに持っているチャカは色々な物だ。


M16やAKM、そして88式自動小銃やなかには99式無反動砲を持っている女性もいる。


「確かに自由ね。」


小林警部は頷きながら言った。



「警部、何時まで続けるんですか?」


「何が?」


「銃撃戦ですよ。」


「それは瞳一家が、全滅するまでよ。」


「全滅してますよ。」


「えっ?」


小林警部は慌てて立ち上がった。


柴咲最高本部長も立ち上がった。


「そうね。全員死んでるわね。」


2人は死体の所へ、歩き始めた。




「死んでますね。」


「そうね。」


2人は死体を確かめながら言った。


「貴女、ちょっと。」


小林警部は1人の女性に声をかけた。


「はい。」


「科警研を呼んで。この死体を1つ1つ、DNA鑑定を行って。指紋は………無理でしょ。」


「分かりました。」


女性はそう言うと、車の方へ走っていった。



「警部、それじゃ私達は帰ります。」


「あら、もう帰るの?」


「はい。仕事が終われば長居は無用。早々と引き上げるのが鈴木組です。」


「分かったわ、ご苦労様。仕事も無事に終わって、100億円も手に入るってわけね。」


「まあそうですね。」


「また、何かあったら協力してね。」


「もちろんです。それでは。」


柴咲最高本部長は組員を従えて、車の方へ歩いていった。



「さてと、科警研が来るまで待機ね。」


小林警部はそう言うと、自動販売機の方へ歩いていった。





麻薬密売は阻止された。






今日中に、この帝國世界における兵器解説小説を投稿します。

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