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帝國議会開幕

2000年2月11日


大日本帝國帝都東京国会議事堂


現在、国会議事堂の帝國議会本会議場では通常国会が始まろうとしていた。大日本帝國の国会は、2月11日から始まる。その理由は、2月11日が大日本帝國憲法公布日、だからである。この日から半年間が通常国会の会期である。通常国会が開会してすぐに審議が始まるのが、来年度予算案だ。予算案は昨年8月末の各省庁が提出した概算予算請求も参考にして、大蔵省が作成したものである。来年度予算案審議中は各省庁の事務次官が、帝國議会で演説をする事になる。予算を請求した省庁の事務次官の意見を、直接聞くことにより予算案に反映しようと言う事である。しかし、今日は通常国会が始まった初日であるため、綾崎若菜総理の施政方針演説と代表質問が行われる。施政方針演説は、通常国会の初日に1回行われる。また麻理亜女帝陛下は、議長席の上にある御座所で帝國議会本会議を御覧になられる。その麻理亜女帝陛下の隣には、上山紗季女中長が座っている。





綾崎若菜総理の施政方針演説が終わった事により、代表質問が始まる。代表質問を行うのは、野党第1党の民間党瀬戸麻弥党首である。民間党議員からの声援を受け、瀬戸党首は演壇へ向かう。この間に帝國議会の状況について説明する。現在、帝國議会の議員総数は680人、任期は4年である。政府与党は自由党である。

当然ながら、綾崎若菜総理以下閣僚は自由党議員である。自由党は1612年の女性議会の時代から、388年間政権与党となっている。そして野党には、民間党・公民党・国家新党・社会共産党・無所属。このように、与野党は分かれる。議員数は、自由党が390人・民間党が90人・公民党が70人・国家新党が60人・社会共産党が20人・無所属が50人。社会共産党は、1970年の日ソ国交正常化と主義主張の自由を、大日本帝國憲法に追記した事により成立した。そうこう話をしているうちに、瀬戸党首が演壇に立った。





「民間党党首の瀬戸麻弥です。綾崎若菜総理の施政方針演説を受け、ご質問させていただきます。まずは西側諸国の相次ぐ軍事演習に対する対応についてです。」


瀬戸党首の代表質問が始まった。


「本年1月3日。まだ新年の気分が抜け切らないこの日。西側諸国は突如、陸軍機甲師団をマジノラインと中華・満州ラインに集結させました。そしてその6日後、1月9日。実戦さながらの軍事演習が始まりました。この軍事演習が、中華帝國・満州国・フランス・オランダ・スペイン・トルコ、そしてTTO(東京条約機構)各国に与えた恐怖は大きいです。例え私達帝國でも、海軍国です。西側諸国の陸軍機甲師団に、素直に陸軍で対抗するのは不可能です。綾崎総理は、先程の施政方針演説におきまして、『西側諸国に対して、軍事行動も含めて対処する。』と語られました。しかし、それは本当に可能なのでしょうか?」


瀬戸党首は、綾崎総理に目を向けた。綾崎総理は、無言で見つめている。瀬戸党首は再び、議員の方を向くと話し始めた。



「現在、大日本帝國の対外貿易でソビエト連邦は実質貿易総額で、第3位です。第1位は大英帝國、第2位は中華帝國となります。ソビエト連邦から見ると、なんとアメリカ連邦に次いで、帝國は第2位になっています。お互いに冷戦状態でありながら、双方に重要な貿易国なのです。この状況で、軍事行動がとれるのでしょうか?」


この発言で、自由党議員からは野次が飛ぶ。しかし、綾崎総理が無言で立ち上がり、睨み付けた事で静かになった。


「えぇ〜、総理ありがとうございます。私のために話易くしていただいて。」


瀬戸党首は綾崎総理に一礼し、再び話始めた。


「もちろん、私も軍事行動はとれるなら、とったほうが良いと考えます。しかし、その場合の経済的損失は甚大なものになるでしょう。このような被害を覚悟で、戦争を起こすのでしょうか?しかし、もし戦争を起こすには理由は曖昧です。軍事演習だけで戦争をするなら、既に日ソは戦争に突入しています。」


瀬戸党首はそこまで言うと、コップの水を一口飲んだ。



「その理由は関特演です。1946年から満州国駐留の関東軍は、年に1回5月1日から3日にかけて『関東軍特別大演習』を行っています。綾崎総理の言われる通り、軍事演習で戦争が始まるならソビエト連邦は53回も、宣戦布告の機会を見逃した事になります。いえもちろん私はソビエト連邦を、弁護しているつもりはありません。ただ戦争に突入するには、理由が明確では無いと言いたいのです。これについての綾崎総理の意見を伺いたいです。続きまして、帝國内及び大東亜共栄圏における、麻薬蔓延についてです。」


瀬戸党首は、2つ目の質問を始めた。


「先程、綾崎総理が施政方針演説で言われました通り、近年帝國内及び大東亜共栄圏において、麻薬が蔓延しています。しかもその麻薬は9割が、ソビエト連邦とアメリカ連邦製です。残念な事に、麻薬使用者はソビエト連邦とアメリカ連邦に貢いでるのと一緒です。麻薬は人間を崩壊させ、その国を少しずつ蝕んでいきます。この対応についても、綾崎総理に詳しくお聞きしたいと思います。以上2点について、私から質問させていただきました。他にもありますが、この2点が今のところの重要事項ですので2点に、絞らせていただきました。これで私の代表質問とさせていただきます。ありがとうございました。」


瀬戸党首は、一礼すると演壇を降り、自分の席に戻っていった。



「内閣総理大臣綾崎若菜さん。」


議長の言葉に、綾崎総理は演壇に立った。


「それでは、瀬戸麻弥党首のご質問にお答え致します。なお、私は人が話している時に野次を飛ばす人が大嫌いです。だから先程の瀬戸麻弥党首の話しの時に、野次を飛ばした人に腹がたったのです。皆様方は、国民の方々に選ばれた代表です。その方々が、人の話しもろくに聞かずに野次を飛ばすのは最低です。人間なんですから、考えが違うのは当然です。野次を飛ばしたくなるのは分かりますが、相手の話しを聞いてそのうえで、私はこう思うと自分の考えを話すのが普通です。それが出来ないのなら、国会議員を辞めてください。迷惑です。前置きが長くなりましたが、瀬戸麻弥党首のご質問にお答え致します。」


ここで、議員から拍手が起こった。前置きが議員の心に響いたのだろう。



「最初に、西側諸国に対する対応です。確かに瀬戸麻弥党首の言われる通り、軍事行動を起こすには無理があります。それは認めます。しかし、帝國が軍事行動を起こす覚悟があると、西側諸国に宣伝すれば効果は有るでしょう。経済に対する影響ですが、それは覚悟の上で行うものです。瀬戸党首、将棋の言葉にこのようなものがあります。『負けて当然、勝って偶然。』意味は分かりますか?」


綾崎総理は議員全員を見つめる。議員は誰も意味が分からず、首を捻っている。


「この言葉は、友人の棋士に聞いたものです。将棋で一番強い陣形は、最初の陣形です。歩兵が最前列を固め、飛車や金将も綺麗に配置されています。しかし、一手ずつ動かせばどうなるか?隙が出来ます。ですから、『負けて当然、勝って偶然。』と言われるのです。これは戦争にも当てはまります。戦争開始前は、配備は完璧で、守りは固いです。しかし戦争が始まれば、本土から少しずつ兵力が裂かれます。ここに隙が生まれるわけです。ですから帝國が戦争に勝ててきたのは、偶然だと言う事です。何時か負ける時がくるかも知れません。そうならないためにも、軍事行動を起こす覚悟を宣伝すれば効果があり、抑止力にもなるでしょう。これが、第1の質問に対する答えです。」



綾崎総理はコップの水を一口飲み、原稿用紙を捲った。



「続きまして、麻薬蔓延についての対応についてです。確かに瀬戸党首の言われる通り、これは国家崩壊を招くかもしれません。特別高等警察に麻薬取り締まりの強化を命じました。麻薬密売組織の根絶を目指します。密売組織の根絶には、鈴木組の協力を要請しています。表の取り締まりは特別高等警察に、裏の取り締まりは鈴木組に。この協力体制で、大日本帝國と大東亜共栄圏から麻薬を追放します。以上で、私の解答を終了します。」


綾崎総理は一礼して、自分の席へと戻った。



「それでは、最後に陛下から一言頂きたいと思います。」


議長の言葉に、議員全員が立ち上がった。


「若菜ちゃん、良い施政方針演説と答えだったわ。麻弥ちゃんも鋭い点を、質問したわね。2人共良かったわ。それに議員の皆、若菜ちゃんの言う通りよ。人の話しは最後まで聞くこと。これを今度から気を付けて。それと最後に、若菜ちゃん。帝居に来て。これで終わり。」



「陛下、ありがとうございました。」


議長は麻理亜女帝陛下に一礼する。


それに続いて、議員達も一礼する。


「それではこれにより、通常国会初日を閉会致します。」





通常国会初日が終わった。





DDH−144くらまが、やられましたね。


韓国は非戦闘艦で我が国の戦闘艦をドック入りにさせる事に、成功しました。


事故でも許せませんが、これが作戦なら有事ですよ。


自衛隊も有事に向けて、状況を練った方が良いんじゃないでしょうか。


これからの宇宙人の対応を見守りたいと思います。





宇宙人の政権で、前原国土交通大臣が発表した『羽田空港のハブ化構想』は賛成出来ます。


今すぐにでも実行して頂きたいと思います。



あと、海上自衛隊の空母の予算も作って欲しいですね。



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