【第十二章までのあらすじ】
【第十二章までのあらすじ】
ここからは第十二章までのあらすじを書いて行きます。
出来るだけ簡素にするつもりですが、どうしても展開等のネタバレは含みます。
一応、読んでも本編が楽しめるようには書くつもりではいますが、先の話を知りたくない方は、この後のあらすじを読まずに次の章の本編に進んで頂ければと思います。
◇◇◇◇第一章 異世界転生編◇◇◇◇
【あらすじ】
生まれ故郷の日本から、異世界に転生してしまった青年。
しかし、転生と言っても、赤ん坊に生まれ変わったのではない。
それどころか今の彼は生き物ですらなかった。
なんと、彼は異世界で昔の日本陸軍の戦闘機。四式戦闘機・疾風に生まれ変わっていたのだ。
訳の分からない状況に混乱する青年。
ひとまず落ち着くために着陸した森の中で、彼はある少女と運命的な出会いをする。
少女の名はティトゥ・マチェイ。
この辺りの土地を治める貴族家の子女。貴族のお嬢様であった。
戦闘機が空を飛ぶ姿を見たティトゥは、彼をドラゴンだと勘違いしてしまう。
青年はティトゥの誤解を解く事も出来ないまま、しばらくの間、森で少女と交流を深める事になるのだった。
やがて隣国の軍がこの国を襲い、ティトゥの父も民兵を率いて領地を後にする。
そして、ティトゥ自身も辛い決断を迫られる事になる。
実は彼女は数年前、評判の悪い元王族に目を付けられ、妾になるように執拗に要求されていたのだ。
男はティトゥが要求を呑まなければ、彼女の父親を兵士共々隣国との戦いの最前線で使い捨てにする、と告げた。
父親のため、父が率いていった土地の民のため、彼女は自らの幸せを捨てる覚悟を決めるのだった。
そんなティトゥの痛ましい姿に、青年は立ち上がった。
彼はティトゥを乗せて戦場に飛び、隣国の軍を退ける。
そして空の上、二人は契約を交わし、比翼連理の聖なる騎士、竜騎士となるのだった。
◇◇◇◇第二章 王都への旅編◇◇◇◇
【あらすじ】
契約を交わして、竜騎士となったティトゥとドラゴン・ハヤテ。
そんな彼らの元にこの国の王城から召喚状が届いた。
隣国の軍を退けた事を国の内外に示す”戦勝式典”が、近く王都で開かれるという。その式典に参加するように要請が来たのだ。
しかし、彼らを護衛するためにやって来たのは、ティトゥを妾に狙っている例の元王族だった。
旅の途中、彼の傲慢な振る舞いによって、ティトゥのメイド少女カーチャがケガを負ってしまう。
ハヤテはこの世界に転生して以来、初めて心からの怒りを覚える。
ハヤテの怒りの飛行によって、元王族は心を折られてしまう。
その後、彼らは無事に王都に到着するのだった。
◇◇◇◇第二章 王都への旅編 中間話◇◇◇◇
【あらすじ】
この国と海を隔てた島国、ランピーニ聖国。
”聖国の銀細工”と呼ばれる聡明で愛らしい少女が、戦勝式典に参加するために王都に来ていた。
少女の名はマリエッタ。聖国の第八王女である。
しかし、使節団の中には彼女を快く思っていない者がいた。
罠にはめられた王女は、護衛とはぐれ、たった一人で危険な路地裏を逃げていた。
そんな王女を救ったのは、ティトゥのメイド少女カーチャであった。
王女はティトゥとハヤテに出会い、ティトゥの勧めでハヤテと契約を交わす事になるのだった。
◇◇◇◇第三章 王都招宴会編◇◇◇◇
【あらすじ】
聖国の王女マリエッタが主催する招宴会。
しかし、その招宴会は複数の勢力の思惑が複雑に交錯する、陰謀の場となろうとしていた。
王女の命が危険に晒される中、ハヤテ達は起死回生の策に出る。
それは海を越え、洋上の彼方、ランピーニ聖国に援助を求めるというものだった。
危険を覚悟して飛び立つハヤテだったが、彼らの向かう先には巨大な嵐が待ち構えていた。
無事に王女を助けたハヤテは、戦勝式典で曲芸飛行を披露。
王都の民を大いに沸かせるのだった。
◇◇◇◇第四章 ティトゥの海賊退治編◇◇◇◇
【あらすじ】
マリエッタ王女から夏のバカンスに誘われたハヤテ達は、海を越えてランピーニ聖国へと向かった。
彼らを待っていたのは双子と見間違うばかりによく似た姉妹王女だった。
三人の王女に囲まれ、気疲れするティトゥ。
そんな彼らのもとに、聖国の宰相夫人から協力要請が届いた。
今、この聖国では、例年になく海賊達の動きが活発になり、商船の被害が増大しているのだという。
ハヤテ達は王女達の頼みで調査の手伝いをする事を決めた。
ハヤテ達は毎日のように海上を飛び回り、時には遭難者を救い、時には港の倉庫の火事の消化を手伝い、時には幽霊船を発見したりと、様々な活躍を見せる。
そんな中、姉妹王女の一人が行方不明となる。
彼女は海賊に攫われたのだ。
ハヤテとティトゥは王女を救うべく、海賊のアジトの島に攻撃をかける。
王女は無事に助けられ、海賊退治に功のあったハヤテ達は、宰相夫人から莫大な報酬を約束されるのだった。
◇◇◇◇第五章 領地運営編◇◇◇◇
【あらすじ】
聖国から戻ったティトゥを待っていたのは、王城からの叙勲の通達だった。
独自に家を興して領地も与えられるという。
思いもよらない通達に戸惑うティトゥ。
しかし、全ては国王の仕組んだ計略だった。
彼女に与えられた土地は領地とは名ばかりのクズ領地。
王家からの支援が無ければ成り立たない、広大な湿地帯だったのだ。
国王はティトゥが領地運営で音を上げた所で、援助の見返りに彼女のドラゴン・ハヤテを召し上げるつもりでいたのだ。
王城の悪辣な狙いにはまり、最初は苦戦するティトゥ。
しかし、ハヤテの力と、王都騎士団の協力もあって、次第に領地運営は順調に動いていく。
最後にハヤテの作戦がダメ押しとなり、当初は絶望的と思えた湿地帯の開拓にも手を付ける事となり、領地は開発ラッシュに沸き返るのだった。
こうして順調に進むかに見えた領地運営。
しかし、大陸の大国、帝国の脅威が、この国に迫っていたのだった。
◇◇◇◇第六章 帝国南征編◇◇◇◇
【あらすじ】
ある日、ティトゥの領地にやって来た、隣国の男爵家のまだ幼い兄妹。
彼らはこの国に助けを求めてやって来たのだ。
隣国の王都は帝国の大軍によって、既に陥落寸前だという。
兄妹の話にショックを隠せないティトゥ達。
この国と隣国は、ほぼ同等の国力を持つライバル国である。
つまり、隣国を容易く亡ぼせる帝国軍は、この国も容易く亡ぼす事が出来るのだ。
この国建国以来最大の危機的状況にあって、しかし王城の動きは鈍かった。
やがてもたらされた情報によって、ハヤテ達は国王が病床に倒れ、極めて危険な状態にある事を知らされる。
領民の命を守るためには、この土地を捨て、他領に受け入れ先を探さなければならない。
せっかくここまで苦労して、ようやく開発が上手くいきかけていた領地を捨てる。
ティトゥにとっては辛い決断だった。
ハヤテは、ティトゥを、そして領民達を守るため、帝国軍と戦う覚悟を決める。
こうして動き始めたハヤテとティトゥは、山を挟んだ隣国の男爵家を訪れ、同盟を結ぶ事に成功する。
どうにか同盟がまとまったその時、隣国の王都を陥落させた帝国軍が遂に動き始めるのだった。
◇◇◇◇第七章 新年戦争編◇◇◇◇
【あらすじ】
この国に向けて動き始めた帝国軍。
ハヤテと騎士団は散発的なゲリラ戦に出る。
年末を迎えようという寒空の下、物資を焼かれた帝国軍の行軍速度はみるみるうちに鈍っていった。
敵兵の死が、味方の兵の死が、ハヤテの心に重くのしかかっていく。
こうして遂に決戦の地、国境の砦に帝国軍が到着した。
砦の正面を埋め尽くす帝国の大軍に、浮足立つ王国軍。
しかし、ここまではハヤテの作戦通りだった。
ハヤテは作戦の仕上げをするべく、大空へと飛び立った。
帝国軍は敗走。領地は守られ、ハヤテは傷付いた心を癒すのだった。
◇◇◇◇第八章 王朝からの来訪者編◇◇◇◇
【あらすじ】
雪が溶けて春になると共に、領地の開発が再び始まった。
そんな中、ハヤテ達のもとを一人の少女が訪れる。
彼女の名はカルーラ。
大陸最大の国家、チェルヌィフ王朝からやって来た少女である。
彼女から母国語である日本語で話しかけられ、激しく動揺するハヤテ。
カルーラは、叡智の苔――バレク・バケシュと呼ばれる存在に仕える巫女だという。
バレク・バケシュはハヤテの噂を聞き、面談を希望しているという。
バレク・バケシュこそ、自分以外にこの世界に転生したもう一人の転生者ではないだろうか?
ハヤテの心は千々に乱れた。
結局、彼はカルーラの申し出を受け、チェルヌィフを訪れる事を決める。
その時、領地で預かっていた隣国の男爵家の兄妹が、何者かに攫われるという事件が起こった。
ハヤテは二人を助けると、ティトゥとカルーラ、それとメイド少女カーチャと共に、チェルヌィフ王朝を目指して飛び立つのだった。
◇◇◇◇第九章 ティトゥの帝国外遊編◇◇◇◇
【あらすじ】
チェルヌィフ王朝を目指すハヤテ達。
しかし、その途中でハヤテは事故に遭い、足止めを食らってしまう。
ティトゥが協力を仰いだチェルヌィフ商人の頼みで、ハヤテは三日間だけ公爵家の領地を荒らす河賊の退治を手伝う事になるのだった。
◇◇◇◇第十章 砂漠の四式戦闘機編◇◇◇◇
【あらすじ】
遂にチェルヌィフ王朝に到着したハヤテ達。
しかし、到着したその夜に王城でクーデターが勃発。ハヤテは訳も分からず、ティトゥ達と逃げ出す事になる。
ハヤテ達はカルーラ姉弟の勧めで彼女達の実家、オアシスの町に身を寄せる事にした。
ここで彼らは、今回のクーデターが六大部族の武断派、ベネセ家が仕組んだものである事を知るのだった。
王城に残ったバレク・バケシュを気遣うカルーラに頼まれ、ハヤテとティトゥは大陸最大の砂漠を伝説の黄金都市を探して飛ぶ事になる。
そしてハヤテ達は、黄金都市の誕生と衰退の歴史を知る事になるのだった。
◇◇◇◇第十一章 王朝内乱編◇◇◇◇
【あらすじ】
チェルヌィフ王朝の王都を守る最大の砦。今ここで六大部族を二つに割った戦いが始まろうとしていた。
そんな中、ハヤテ達は水運商ギルドの老婆に協力し、国中を飛び回っていた。
結果として彼らの行動はクーデター軍の足元を揺るがす事になるのだった。
そして王都では帝国の工作員が暗躍。
計画は未然に防がれたものの、クーデター軍は大きな痛手を被った。
大臣からの要請で王都を訪れたハヤテは、遂に念願の叡智の苔――バレク・バケシュとの面会に成功する。
彼から転生の秘密を聞かされたハヤテは、バレク・バケシュからの要請を受け、大陸の東の港町へと飛ぶのだった。
◇◇◇◇第十二章 ティトゥの怪物退治編◇◇◇◇
【あらすじ】
港町に現れた巨大な怪物。
それはオウムガイを巨大にしたような人食いの怪物だった。
港町の代官は自慢の海軍に頼るものの、巨大な怪物相手には手も足も出ない。
ハヤテも海中の相手には有効な攻撃手段を持たないため、苦戦を強いられるが、町の住人の協力でどうにか退治する事に成功する。
バレク・バケシュに報告に戻ったハヤテは、自分がこの国で力を見せすぎた事を知らされ、早急にこの国を離れる事を決める。
帝国との国境の山脈で二体目の怪物を倒したハヤテ達は、チェルヌィフでの旅を終え、領地に帰るために飛び立つのだった。