お姉ちゃん
私のお姉ちゃんは何も出来ない
勉強も運動も料理もお手伝いも何も出来ない
お姉ちゃんは何時も泣いている
何も出来ない自分に悔しさを感じて泣いている
お姉ちゃんはケガが多い
気がつけば何時もケガが増えている
お姉ちゃんは学校でいじめられている
学校に行くと濡れて帰ってくる
お姉ちゃんは部屋にいることが多い
学校をズル休みすることもある
お姉ちゃんは私が好き
一緒に遊ぼっていっぱい聞いてくる
私はお姉ちゃんが好き
何があっても私を好きでいてくれるから
ママはお姉ちゃんが好き
何も出来ないお姉ちゃんを叱ることなく優しくしている
パパはお姉ちゃんをよく愛してる
パパは帰ってくるとお姉ちゃんを自分の部屋に呼ぶ、それから暫くするとパパの笑い声が聞こえてくる
「アハハハハハハハハハハ」
ほら今日も、パパの笑い声が聞こえてくる
ほら今日も、お姉ちゃんはケガして戻ってくる
私もお姉ちゃんみたいに愛されたいな
ママに聞いてみるけれど
「あれは愛なんかじゃないわ」
と言われる
でも私はあれが愛だと思う
「アハハハハハハハハハハ」
ほら今日も、パパの笑い声が聞こえてくる
ほら今日も、お姉ちゃんの笑い声は聞こえてこない
お姉ちゃんが羨ましいな