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飛び立つ

作者: 武田道子
掲載日:2018/05/01

飛び立つ



忘れて行くのではない

ただ少しずつ受け入れていっているだけ

季節がある日突然変わっていくように

胸の中がふわりと軽くなり

痛みを感じなくなる



雨降りの日は静かに

天から糸が垂れてくる

私は折り紙の鶴になって

その雨糸の先につられて

舞い上がる



はなが散る そして散る

後から後から散ってくる

こんなに美しいものを

こんなに簡単に手放せるのは

自分が美しいことを知っているからなのだろう



やすらかな目覚め

朝が私を起こす

優しい気持ちになる

 もし明日が来ないかもしれないと思ったら

優しい言葉をかけたくなる

 もし明日会うことがないかもしれないと思ったら

はなの命のような人の命



私が残すものは何もない

私のつけてきた足跡は

どんどん私を追いかけるように消えていく

煙のようにかき消され

それだけのことなのだろうと

納得すれば

今がはっきりと見えてくる



だから

飛び立たねばたどり着くことのない

ところを思う


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