油断
ダッダッダッ
敵が迫ってくるのがわかる。しかし俺もただ突っ立っているわけにはいかない
(先制攻撃をさせてもらおう。だがここは洞窟だからな、派手なことができないのが面倒だ)
考える時間もないので、とりあえず土魔法で土槍を敵のいるところに一気に作りだし串刺しにする
さらに氷魔法で入り口周辺の地面を凍らせて滑りやすくしておく
(自分でも思うけど、なかなかエグいことやってるかもな
まあ、俺も命かけてるからな。死なないためにもこれくらいやらないと)
今の土魔法で8割ぐらいの人数を削った。残り3人とボスだ
さらに入り口に仕掛けた氷魔法で2人を転倒させた瞬間に突入する
そして火魔法で2人を焼く
「ギャアァーーー」 「ぐあぁーー」
「てめぇ、よくも仲間を。死ねェェ」
そう言って最後の1人が斬りかかってくる
さっと躱し蹴りで吹っ飛ばす、ついでに相手の剣を奪っておく
「よし、あと一人か」
そう思い最後の一人へ向き直る
「よお、やるじゃねか」
そう言いながらこちらへ近づいてくる
(鑑定)
ステータス
name:ゴードン
race:人間
Lv:28
HP:225
MP:68
STR:146
DEX:55
VIT:84
INT:32
AGI:67
LUK:28
スキル
棒技Lv2
光魔法
(...やっぱ弱いな、こんなもんなのか)
そんなことを思いながら相手の話を聞く
「どっから入り込んだのかは知らねえが、生きて帰れると思うなよ」
(こいつ、今の状況をわかってんのか?)
そう言うとゴードンは一直線に突っ込んでくる
(攻撃方法も単調、負ける要素はないな)
そう思い、完璧に油断していた
突っ込んできたゴードンに一撃を加えようと思った瞬間、部屋が暗黒に包まれた
(なにっっ!!)
だが、相手気配は空間把握でわかる。瞬時に判断し相手の攻撃をうけとめる
ガキッッッ
(チッッ、だが次は!)
そう思い剣を振り上げる。だがさらに予想外なことが
ピカッッ
(くッッ、光魔法か!)
対応が少し遅れるがゴードンの首をなんとか切り落とす
(ふぅ、終わったか)
ヒュン!
(ッッッ)
とっさに躱すが安心し気を抜いていたために反応が遅れた。肩に鋭い痛みが走る
「外したか」という声が聞こえる
素早く距離をとるが、相手も体制を整える時間をやるものかと言うがごとく斬りかかってくる
キンッ キンッ キンッ
(まだ感覚に慣れていないから無駄が多いし隙も多いな)
相手も相当な手練れらしく鑑定スキルを使う時間はない
(なんで俺の場所がわかんだよ!)
肩の痛みで戦闘に集中できない、こちらが徐々に押されていく
火魔法で牽制するがあまり効果はない
「くそッ」
だんだん焦りが強くなっていく、入り口まで押されていく
(なにかないか!なにか突破口は!)
相手の攻撃を転がって避け素早く立ち上がる
その時あることに気づく(濡れてる、火魔法で氷が溶けたか...これならいけるか)
「おらぁぁ!!」
痛みを我慢し相手を入り口付近に追いやっていく
相手が水たまりに足を踏み入れた瞬間、自分に結界をはり水たまりに火魔法をぶち込んだ
ドゴオォォン!!!
ものすごい爆発がおこり衝撃で吹っ飛ばされる
「いってえな、なんも見えねぇし」
光魔法で光の球をつくりあたりを照らす。入り口は爆発により崩れてしまっている
(それにしても異世界でまさか水蒸気爆発をやるとはな。学生の時の知識が役に立つとはな)
ガラガラララ
「クソォ」
(まだ生きていたか)
すかさず鑑定する
ステータス
name:ガズマン
race:人間
Lv:43
HP:42/1020
MP:210
STR:520
DEX:230
VIT:220
INT:176
AGI:250
LUK:113
スキル
斧技Lv3
剣技Lv2
夜目
隠密
怪力
風魔法Lv1
再生
(なんか...強くね?こいつがボスか、死んだふりをしていて油断したときに攻撃か。それにしても夜目か、だからあんなに正確に狙ってきてたのか。てか、とどめを刺そう。)
そう思い近づくと
「やるなぁ、ここまでとはな」
(生きてたか)
「俺は結構強いんだがな、流石にあの爆発には反応できなかったぜ」
「あんたは?」
「俺はガズマンってんだ、盗賊やってんだ。ところでおま」バンッッ
火魔法で頭を打ち抜く
(しゃべってる間に回復をしていたな、再生か)
ピコン
(レベルか、最初は集中してたから気づかなかったが、かなり上がってるんじゃないか?)
ステータス
name:ヤマト
race:人間
Lv:36
HP:36000
MP:∞
STR:3600
DEX:∞
VIT:3600
INT:3600
AGI:3600
LUK:3600
スキル
身体強化
全属性魔法
魔力無限
思考加速
剣技Lv5
弓技Lv5
暗殺技Lv1
体術
創造魔法
空間魔法
絶対命中
空間把握
無暗唱
鑑定
隠蔽
収納
状態異常無効
獲得経験値10倍
幸運
痛み耐性Lv1
夜目
(いろいろ増えてんな、ステータスのキリの良さな。さてここから出る場所を探すか)
そう言って、入り口を土魔法で開ける
「ところで珍しい生き物っていってたな、なんだろうな。」
期待しながら進んでいくヤマトであった