episode3「この世界のこと」
目を開けると、そこには見たことのない、美女がいた。金髪のショートカットに、碧眼、まさにアニメに出てしそうな、外見だ。
「あ、おはよう、ヴァン。よく眠れた?」
彼女は優しく微笑みながら、そう問いかけてきた。
そうか。ここは異世界で、この女性は俺の母親ということか。ヴァンとは、俺のことだろうか、まぁいい、その内わかるだろう。
今はそれより返事をしよう。
「あー、うあー、」
へ?上手く喋れないぞ、
あ、ここが異世界と言うことは、俺は転生したということか。なら、俺は産まれて数日と言うことになるな。それじゃあ、喋れないのも当然か。
「んふふ、かわいいなぁ、私の初めての子供。可愛すぎてやばいよぉ。」
彼女は満面の笑みを浮かべながら、そう呟いた。
俺の母ちゃん超可愛いな。
しかしそこで俺はある疑問が浮かんだ。
その疑問とは、ここは異世界だと言うのに、言語は前世と全く同じ、日本語なのだ。
まあ、新しく言語を覚えなくて済むのはありがたいな。
「ガチャ」
などと考えていると、ドアの開く音がした。
「あ、ケイン、朝稽古お疲れ様。」
「おー、ノヴァ、ありがとな。そして、ただいま〜、我が愛しの息子よ〜」
ケインと言う若い金髪の短髪赤眼のイケメン男に俺は抱き上げられた。
男に、抱っこされる趣味はないんだけどな。
なんて冗談はさて置き、この男が俺の父親か。
父親ケイン・ユナイテッド
母親ノヴァ・ユナイテッド
そして俺、長男ヴァンサッド・ユナイテッド
この3人で家族らしい。
それから2ヶ月近くが経った。
この2ヶ月で、俺が調べた、この世界のことをまとめると、どうやらこの世界は5つの大陸に分かれているらしい。
北方大陸「ヒュース大陸」
東方大陸「べガネット大陸」
南方大陸「アズール大陸」
西方大陸「ユーロ大陸」
そしてここ、中央大陸「ヒューマ大陸」
そして、俺は、ヒューマ大陸の、小さな村に住んでいる。その名を「始まりと終わりの村」という。ロー○タウンか。
何が始まって何が終わったのかは知らないが、またその内調べるとしよう。
続いて、異世界と言ったら欠かせない、魔法と剣術のことだ。
まず、剣術、剣術は、やはり流派といったものが存在する。流派は二つあり、2大流派と呼ばれている。まず一つ目の流派、攻撃と防御を得意とする、「攻防剣技流」そして二つ目カウンターと、流しを得意とする、「流反剣技流」、この世界の剣士達は、まずこの二つを覚えてから独自の流派、我流へと派生させていくのが多いらしい。
因みにケインも独自の流派を持っている、名を「神風剣技流」由来はとてつもなく速い速度で動き回り、技を繰り出すことから、そうつけられたのだとか。
そうしてついた二つ名は「神速」そのまんまだな。
続いて魔法、この世界の魔法は種類があり、数は11、他にも、陰陽の力や転送魔法などもあるよあるようだが、誰もが疲れる魔法ではないので数には含まれないらしい。
話が少し逸れたが11の魔法の種類が、
炎
水
自然
光
闇
音
岩
沼
風
治癒
付着武器
と、こんなところだ。
因みにエヴァが使えるのは、炎、水、自然、沼、岩、治癒、光だそうだ。
とまあ、2ヶ月では、こんなところだ。
あ、あと、この世界はどうやら一夫一妻では無いらしい。この世界にも宗教的なものはあるらしいがどこの宗教でも一緒だ。これで、俺も10数年後には、ぐふふふ、おっと、下衆な考えはやめておこう。
とりあえず、今のままでは知識が少なすぎるな、もっと調べよう。
やべえ、生前はこんな気持ちになったことあったっけな、知らない事を知るのが、楽しい。