電子サラバ現代
電脳人間。
ぽんと頭に浮かんだ言葉。
私の体の半分は電子で出来ている。
容姿は黒髪のセミロングで、唇には縦にホクロが二つ並んでいる。年齢は18歳。高校生だ。
性格はあまり話さない性格で、いつもいろんなことを考え、悩んでいたりする。
そんな私、日波 鳴瑠夏 がー…いっきに有名になった。
つい昨日の事を話す。
つい昨日、部屋にいた時のこと。自分が持っていた携帯の調子が悪くなり、中を確かめようと電脳人間になって、携帯の中に入った。これをすると、修理代ないし大変便利なんだけどー…悪いトコは、ハイテンションになってしまうこと。人間的な理性が働かなくなり、ハイテンションになる。でも、その時はいつも以上にハイテンションだった。自分の携帯の範囲を超えて、沢山の人の携帯の調子を直したり、パワーUPしたりした。
楽しい。どんどん、どんどんやっちゃえ!
…こんな気持ちになるのは初めてだった。今思えば、失敗だった。調子に乗らなきゃ良かった。
今、テレビでは、その事で話題となっていた。
あぁ、学校に行くのがやだ…。
まだ、私は完全なる電脳人間ではないので普通に人間的な生活がおくれる。
…学校行こ。
電車に入ろうとした時、周りが一斉こっちを向いたような気がした。
やだ、やめてよ。私は見世物じゃない。
「あなたは、もしかして携帯の中にいた少女ですか?‼︎」
日「い、いいえ。ち、違いますよ〜?よく間違えられるんですよねー、はい。」
ぎこちない笑顔をつくり、駅に着くのを待った。
…はやく、はやく着いてよ。
電車から降り、学校に行くも…
あまり変わらなかった。
うーむ、選択を間違えちゃった…。
授業が苦痛だったし、早退しようと思った。
私が帰ろうとした、その時。
?「私が、携帯を直した張本人よ!」
ん?誰かが私に成りすましてくれる…?
と、思って顔を見たらー…あれ?
学校で一番の不良派手好き女、白田 明乃!!
明乃って、本当派手好き…。
でも、そのおかげで!普通に帰れそう‼︎
彼女、いつもこの時間に早退するから彼女等について行けば、多分、大丈夫だ!
白「ね、一緒に帰らない?」
驚いた。私から声かけようと思ったのに!
日「う、うん!良いよ。」
そうして私達は、学校を後にした。
あぁ、夢?これは。
無いと思ってた。白田明乃と帰るなんて…。
ま、なんか企んでそうだけど。
白「ねぇ、日波。あなたが昨日の騒動に関わっている。なんて言わないでね?私って事にするから。」
短いスカートが意地悪そうに揺れる。
ん、良い案かも。
白「ねぇ、私達良い友達みたい!ふふふ」
私は承諾し、駅に入った。
友達…か。
この時も、一人の男性が近寄ってきた。
「あなたは、昨日の騒動の人ですか?」
私が反応する前に、急いで明乃が割り込んできた。
白「私よ‼︎昨日TVで話題の者は!」
…それ、本人だったら言いますか?話題のとか…。
「そうか…君が…あの…僕………る。」
もごもご何言っているか、わからない。
それは、明乃も同じだったらしい。
白「あ、あんた…何言ってるの?もっと大っきな声で話してよ‼︎」
「…オマエガオレノケイタイヲコワシタノカ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
ものすごい剣幕で睨む。その顔は、まさに鬼の形相だった。明乃を物凄い力で首絞めた。
怖い‼︎
その瞬間、明乃が駅のホームから突き落とされた。
…え?
もう頭真っ白。
涙目の明乃が私を見ていた。
「たった助けて‼︎ひなみーっ‼︎」
助けなきゃ。
友達だから。
…目を覚ました。
はっ
…夢?明乃は?みんなは?
「私は⁉︎」
…何言ってるんだよ。自分。
そもそも、何昔の夢見てるんだろう。200年前の夢。
…そう言えば、あの出来事のおかげで完全な電脳少女になれたんだから。
あの男への復讐。ちゃんとしたよ、明乃。
ホンモノにー…………なれたよ。
ね?明乃。
………天国でも幸せに。
まだ連載中のやつ出来てないのですが、休み休み書いてくつもりです。
連載中のやつもよろしくお願いします。