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危険な時にもおやじギャグは欠かせない

青い空に妻と部下。


まるで日本の我が家にいて団らんしていたかのような錯覚になる。

こんな和やかな一時を持てるなら、田中との偽装結婚もありかと思う。


要は結婚式さえクリアすればいいんだから、当日仮病で偽物を頼めばどうだ。と 言うと二人も納得した。


まあ生まれ変わって奴隷とか、貧乏で盗賊とかで苦労する人に比べ恵まれてる。

何もしないんですかと言う突っ込みはあるだろうが、別に復讐する相手もナシ、生活が困窮してるわけでもナシ。



「前世でお父さんは働き詰めだし、定年後を楽しむ余裕もなかったじゃない。ここは定年したと思って、温泉行ったりゆっくり趣味でもやれば(田中さんの候爵家の金で)」

などとしれっと美代子が言った。


そう言えば定年したら、美代子と温泉に行ったり、園芸したりする予定だったなあと思いだした。


「何気に腹黒いですね奥さん」


田中が美代子の提案にぼそっとつぶやいていたが、さける案もないんだからこれでいくしかないなあと思いはじめていた。

そして、美代子と温泉にいったりするのも悪くないか、田中の金であるのがひっかかるが、わしの持参金を使うのもありだし。


 三人でそんなことを語りながら、和気あいあいしてたのだがいきなり空が暗くなった。


「雨かしら?」

 空を仰いだ美代子の目が驚愕に見開いた。


「魔族が何故!」

 美代子が悲鳴を上げた。


 初めは美代子の言葉が理解できなかった。

「マゾって何だ?」

と思いながら空を見上げると、巨大な黒いマンガで良く見るような悪魔が浮かんでいた。マゾではなかった!


「課長それはおやじギャグですか」

とこんな時にも言う田中の声も震えていた。

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