7話
「分かっていただけましたか?」
よみは明に尋ねた。
「まあ、分かったには分かったけどさー。」
明は不満そうに答えた。
「どうして俺達がお前の手伝いをしなくちゃいけないんだ?」
「そりゃあ、命の恩人だからに決まってるでしょ。」
えまはよみに抱きついて、答えた。
「命の恩人?」
「そう。言ったでしょ。私たちはよみに助けられたって。」
「今って死んでる状態だよな。」
「でも、よみに蘇生してもらえなければ私は今ここにいない。だから、よみには感謝してるんだ。」
「そもそも俺らが死んだのって西郷が仕事できなかったからだからな。そりゃあ、死神とはいえ、万能ではないから、1人ではやるには限界がある。他のヤツらはあきらめてるんだろうが実際に死んだこっちとしてはたまったもんじゃない。俺らみたいにならないように手伝ってるというわけだ。」
「それによみちゃんは1人だと無茶しちゃうの。さっきのあなたみたいにね。だから見張っとかないと。」
「なるほどな。しかし、一度は死んだとはいえ死神の仕事ってこんなに知っていいものなのか?」
「・・・それは完全に僕のミスです。僕が仕事をしなかったせいでみんなを死なせてしまいました。蘇生したのはいいのですが、アフターケアが必要だったのでみんなのそばにいる必要があったのです。そして、油断してしまい、死神の仕事を知られてしまいました。そして今回メイドにもバレてしまいました。」
「別にいいんだよ。私たちがやろうって決めたことだから。」
「それが俺らだ。さっさと受け入れろよ。」
「よみちゃんには仲間がいるんだから。」
Live研究部の三人は部長のよみを大事に思っているんだな。明はこの光景を見て、うらやましく思っていた。
「というわけでメイドにもこの先協力してもらうからな。」
「何でだよ。お前たちの間に俺の入るすきはないだろ。ってか、何で俺をこの部活に誘ったんだよ。」
「こいつ、今までの会話聞いてて何も分からないんだな。」
「まあ、私たちも最初はわからなかったからしょうがないんじゃない。」
「何の話だ?」
「お前も西郷に助けられたってことだ。」