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Are you living?  作者: sanagi
7/12

5話

 Live研究部のメンバーは学校を出て、車の行き来が激しい交差点に着いた。

「ここが危険地域です。」

 携帯を見ながらよみは言った。

「今回の対象は小学生の男子児童です。名前は言っても分からないと思います。彼が来たら教えますので、各自待機してください。」

「「「了解。」」」

 えま、三河、優麗の三人は答えた。

「ここで起きるってことは交通事故か?」

「はい。今回は高い確率でそう出ています。」

「守るのは簡単そうね。」

「ええ。その気になれば、人間にもできることですからね。」

「でも、油断しちゃダメ。特によみちゃんは無理しちゃうでしょ?」

「はい。それはもう十分承知しています。」

「おい、俺には何の話か分からないんだ。説明してくれ。」

「はい。実はこれ・・・」

 よみが話し出した瞬間、5人はある光景を目にした。明たちのいる反対側から、信号が赤から青に変わって、1人の幼い少年が走っていた。しかし、信号が赤のままであるにも関わらず、車道から一台の車が来た。車は少年に迫ってくる。

「あ、あの子です。」

「ったく、もうかよ。」

「これは間に合わないよ。」

「どうしよう、どうしよう。」

 4人が慌てふためいている間、明の体は動き出した。

「こうするしかねーだろーが。」

 明は走り出し、少年が車にぶつかるぎりぎりのところで、少年の体を抱え、後ろへと飛んだ。

 車は通り過ぎてから、しばらくして止まり、中から運転手の男性が出てきた。

「すいません。急にブレーキが利かなくなって。大丈夫でしたか?」

「俺は平気ですが・・、お前は大丈夫か?」

 明は目の前の少年に尋ねた。

「僕は大丈夫だよ。お兄ちゃんが助けてくれたから。」

「そうか。」

「でも、一応念のため。警察にも話さなくてはいけないので。」

「じゃあ、こいつだけ病院に連れて行ってください。また病院になんて面倒です。」

「本当にすいません。一応、連絡先です。何か、あったときに・・・」

「いいですって。俺、そろそろ戻らなくちゃいけないので。次から気をつけてください。じゃあな、坊主。」

「うん、ありがとう。お兄ちゃん。」

「おう。」

 明は4人の元に戻ると、4人は驚いた表情をしていた。 

「さて、さっきの話の続きをしてもらおうか・・・」

 明がそう言い出した瞬間、よみが胸ぐらをつかんだ。

「おい、何だよ、いきなり。」

「どうしてあんな真似をしたの?」

「はっ?ってか、お前口調・・」

「どうして、あんな危険な真似をしたかを聞いてんの。せっかく事故から生き返ったばかりなのに。」

「お前、もしかして泣いているのか?」

「うるさい。いいから答えて。」

「えーと、助けたかったからか。」

「え?」

「別に俺は自分の命を軽く見ているわけじゃない。この間事故に遭ってからはますます大事だと思ってる。でも、それは他の命だって同じだ。だから、あんな場面見るとついやっちゃうんだよな。子供の頃からの癖だ。こんなの俺らしくないんだけどな。」

「・・・そうでしたね。でも、それがあなたでした。」

「何か心配かけたみたいだな。」

「いえ。平気みたいなのでいいです。」

「あのー、二人でいい雰囲気つくらないでもらえますか?」

 明とよみは声のした方を向く。

「あんなよみ初めてだから止められないうちに、ラブシーンやられるなんて思わなかったな。」

「でも、何か良かった。」

「俺はイラつくだけだ。おい、メイド。お前聞きたいことがあるんだろう。」

「ああそうだった。お前らのやること何なのか教えてもらえるか?」

「もう、メイドにやってもらいました。」

「はっ?」

「僕たちの活動は人の命を救うことです。」

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