7/9
大切な
優一君と有理ちゃんの会話です。
「優一君。」
「・・・」
「優一君ってば!」
スタスタと歩いていた優一の足が止まった。
「美香子ちゃん、泣いてたよ。」
「あぁ。」
「あぁって・・・
妹よ?いいの、あれで。」
「いいもなにも・・・」
「私のことは気にしないでって言ったでしょ。
いいの、あんなこと。
聞きなれてるし、自分でも自覚してるから。」
「あのな・・・お前、本当は・・・」
「ありがとう。
でも、今は美香子ちゃん。でしょ?」
「有理・・・」
「私のことは良いの。
優一君の気持ちで十分だから。
だからね、今は・・美香子ちゃんのとこに行ってあげて?
すごく、悲しんでるとおもうから。」
「ごめん。」
「謝らないで。」
「今度おごるから!」
「はいはい。」
走って行く優一の背中を眺める。
「今度・・・か。
何時になるやら・・・。」
短いですが、終わります・・・