表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/41

第23話

 時刻は真夜中というか、月が沈もうとしている時間です。

 ふと目を覚ました僕はのどが渇いたので、水を貰いに台所へ。決してお菓子のつまみ食いじゃないからね。

 ドアを開けるて、廊下に出ようとして目に入ったものは……


「あれっ?」


 廊下の奥の方に淡い緑色に光の幕が見える。反対側にもある。

 これって結界だよね?

 ……閉じ込められた?


「まさか… ね」


 何の気なしに近づいて、ちょんと指先で触れてみました。

 押し返されるような感覚があるはず…… と、思ったら、何の抵抗もなく光の幕を通り抜ける事が出来ました。

「変なの」

 これが本当のエスターの結界なら、今ごろ生命はありません。


 緑色の結界の前に張られている反撥結界が、行く手を遮るはずです。

 それを突破しても、あの結界があるわけです。

 もしもこれに触れれば、昼間の触手のように黒焦げになるわけで。そういえば、いつの間にあんな結界を張れるようになったんでしょうね。深緑色というのも変です。

 防御魔法で作った結界はオレンジ色だし。


「むーーーーー 眠いけど眠れないというか」


 ぼ~っとしながら廊下を通る間に、いくつかの光の幕がありましたけど、難なく通過。

 なんか空の色が変だな。紫っぽいぞ……


「なんで僕はこんな所に?」

「あらあら、とんだ寝坊助さんね」

「エスター?」


 背後から声がするのと同時に、廊下の照明が点いた。


「単刀直入に聞くわね…… あなた、何者なの?」

 エスターの後ろには武装したメイドさんの集団。エスター自身も鎧を着こんでいる。


「エスター?」

「廊下の高エネルギー重層バリアを突破出来ても、屋敷を包む重層次元バリアまでは突破出来ないでしょう?」


 狭められる包囲の環に押されるように、僕は後ずさりを始めた。

「高エネルギー重層バリア?」

「あなたが通り抜けた光の幕… よ」

「あの緑色のやつ?」

「そう。この世界では、まだ実現不可能な高エネルギー・バリアよ」


 高エネルギー重層バリア…… 半空間フィールドをコアとして展開するため、5次元ベースで発動する空間転移などの魔法は無効化される。

 また、バリア自体を崩壊させるには……


 あれれ?

 エスターの言ってることが理解できる。

 はじめて聞く言葉なのに。それが何なのか意味も分かる。


 なんでなんで?


ちょっと、えすえふ… してみました。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ