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第8話

 教科書に書かれている以上に旧王国時代については、かなり勉強したというか、ハイウインド様に憶えさせられたというか。

 実際に教科書に書かれていないような内容ですが、すごく便利なものでした。

 僕と大地が持っている護身用のデリンジャーもそれを応用したものです。


 それにしても、です。

 ハイエルフの寿命って、どのくらい長いんでしょう。

 見た目はお母さんといい勝負なんですけど。


 マスィード先生の講義は、まだまだ続きそうです。時計を見ると…… あと30分も残っています。うっく、時計なんか見るんじゃなかった。

 きっちりとわかっている内容なので、べつに授業なんか聞かなくても構わない内容だけど、眠っていればロリンの二の舞だもの。


 ……あと20分だ。

 意識が遠くなってくるし、おなかが空いてきたし。


 ……ちょっと復習しておくと。

 旧王国時代一つ前の世界は、コーキとか西暦と呼ばれていたそうです。

 そして、西暦時代の終わりから、旧王国時代が始まるまでの期間については、歴史学上の最大の謎とされる『空白の時代』です。


 一つ前の世界について、普通に知られているのは、おとぎ話です。

 記録があるのは世界中が戦場になった戦争があったという事くらいです。王都トゥン=クィンではジル・ムィンとムィン・スュという二人の武将が血で血を洗う対立が日常の出来事だったとか。

 天空の遥か彼方にある星の世界に旅立とうとして、神の怒りに触れた結果、世界は滅びかかったとかなんとか。


 詳しい事は旧王国の歴史書に書いてあるらしいんですが……

 王宮の宝物室に保管されているので、誰も読んだ事がありません。


 そんな事を思いながら、校庭に目を移すと、佐奈があけた大穴の復旧工事が始まっているようです。それを見ていて…… 何か大切なことを忘れているような気がします。

 ふと黒板に目を戻すと、先生が黒板を消しながら、

「……と、いう事で今日の授業はここまで」

「きり~つ!」

「礼!」

「ああ、天命の飢饉については宿題にするので、各自調べておくように」


 先生は淡々とした口調でそう言うと教室から出て行った。


 それと同時に、終業のチャイムが鳴った。

 あ~、おなかが空いた。とにかく、食事にしよう!


 ……あれれ? 弁当箱の中身が……


「まあ、たまにはこんな食事もいいかな」


 弁当箱の中に入っていたのは、缶詰2個と乾パンその他でした。

 ぶっちゃけ、これはミリタリー・レーションで、栄養満点だけど味は微妙。

 保存食料よりはずっとマシ… って、この缶詰当たり。は美味しいやつでした。

 よかったぁ。


 昼休みは2時間… 今日は佐奈も来る事が出来ないでしょう。

 生徒会も今朝の件でいろいろあるらしいですから。


 ま、屋上にでも行ってみよう。

 天気もいい事だし。


この世界の歴史を軽く説明する回でした。


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