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転生して死霊術士になったけど敵が多すぎてヤバイ!  作者: はくさい
第四章

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第69話 仲間の意志


 次の日さっそく俺はユリアさんとヨーコちゃんの意志を確認することにした。


 皆で朝食を食べたあと、二人に声をかける。

「ユリアさん、ヨーコちゃん、大事な話があります。」

「え? はい。なんでしょう。」

「何ですか?」

「昨日皆の前でヨゾラさんに話したことの続きなんですが、現状俺といると世界の敵に認定されてしまうかもしれない状況なので、二人にも同じように俺の気持ちを伝えたいと思いまして。俺はユリアさんとヨーコちゃんにも俺と一緒にいてほしいと思っています。二人の気持ちはどうですか?」

 俺は昨日のヨゾラさんのアドバイスどおり、ちゃんと誤解されないように、一緒にいてほしいと伝えた。

「ええ?!私とヨーコちゃんもですか?!まさかユージさんがそういうタイプの人だったなんて、あ!異世界の風習ですか?!そ、そういうことなら・・・」 ユリアさんが赤くなりながら早口で言った。

「え? いや」 何か誤解してない? 

「ひゃ~!私もですか?!た、確かに聖騎士をいただいたからには、対価としてこの身を捧げるくらいするべきかも。わ、分かりました。」 ヨーコちゃんも赤くなりながら言った。

「いやいや。」 若い娘がそんなことを仕方なくOKするんじゃありません!

「さすがユージさんっす。一気に三人もなんて凄いっす!」 ヨーマ君も言った。

 いや誤解だから。というか妹も含まれているのにあっさりしすぎ。

「・・・ちょっと!誤解されないように気を付けろって昨日言ったわよね!それともやっぱり誤解じゃなくて二人に言い寄っているの?」 ヨゾラさんが言った。俺をめちゃくちゃ睨んでいる。

 ヤバい! でもヨゾラさんが言ったことと誤解の方向性が違うよね! いやとにかく誤解をとかないと。

「ご、誤解です!これはあくまで仲間として一緒にいてほしいという意味です!」 俺は慌てて言った。

「そ、そうですよね。私は魔族ですし、ヨゾラみたいにスタイルも良くないですから、そんなわけ・・・」

 ええ?!いやそういうことじゃない!

「いえいえ!ユリアさん魅力的ですよ!俺の好みのタイプで、あっいや・・」 やべ!何言ってんだ。まあユリアさんが俺の好みのタイプなのは事実だが。

「はあ?!やっぱりユリアがいいの?!あんた昨日私にあれだけ色々しておきながら!」

「ち、違います!違います!今はヨゾラさん一筋です。昔そういう時期があったというだけで・・・」

「今は?!昔?!」 ますます怒ってしまった!

「あっ、いえっ、」 やべえ!何て言えばいいんだ!

「ヨゾラ。落ち着いて。」

「でも!」

「二人が愛し合っているのは知ってるわよ。昨日の夜もあんなに仲良くしていたじゃない。」 ユリアさんが言った。

「ええ?!」 ヨゾラさんは驚きながら赤くなった。

「あっ!」 しまった!そりゃ聞こえるよ!隣の部屋だもん!恥ずかしい!

 俺とヨゾラさんは赤くなって黙った。

 ・・・と、とにかく話を進めよう。

「そ、それで、ユリアさんとヨーコちゃんは俺達と仲間として一緒にいてくれるでしょうか。問題が解決するまで離れて暮らすという手もありますが・・・」

「ふふふ。もちろんヨゾラとユージさんと一緒にいます。これからもずっとよろしくお願いします。」 ユリアさんがちょっと赤い顔をしながらいつもの笑顔で言った。

「あ、ありがとうございます。よろしくお願いします。」 やばいうっかりドキドキしてしまいそうだ。冷静に、冷静に。

「わ、私も、い、一生お傍でお仕えいたします!」 ヨーコちゃんが真っ赤な顔で言った。

「え? い、いやそこまでじゃなくていいけど、ありがとうございます。」 えっと話きいてた? まだ誤解してない? まあヨーコちゃんのことはヨゾラさんに任せよう。俺が何か言うとまた怒られそうだ。

「俺っちも商人として末永くお付き合いしていくつもりっす。ヨーコの永久就職先が見つかって良かったっす。ヨーコのことよろしくっす!」 ヨーマ君も笑顔で言った。

「ええ? ま、まあ、とりあえず、よろしく。」

 いや永久就職って。君絶対分かってて言ってるよね。俺のことからかってない? 今まで俺っちとか言ってなかったよね? まあいいけど。

 ちなみにヨーマ君の口調は相手を警戒させないためにわざとあんな感じにしているらしい。若いうちだけ使える手法だそうだ。ヨーラムさんも若いころは使っていたそうだ。ヨーラムさんくらいの歳では逆に怪しまれるから使わないが、若いうちなら結構効果があるそうだ。


 しかし今までヨーマ君の前では人生の先輩として見本となるよう大人の男として振る舞っていたのに。昨日からすっかり情けないところを見せてしまった。尊敬する大人から、からかい対象まで格下げされてしまったのかも・・・哀しい。まあ取り繕っても仕方がない。今までが格好つけすぎだっただけだな。諦めよう。人生諦めが肝心だ。重要なこと以外はとっとと諦めるにかぎる。でも大事なことは簡単に諦めちゃダメだぞ。試合終了しちゃうからな。


「うーんちょっと怪しいけど、まあいいでしょう。じゃあこれからも仲間として一緒にがんばっていきましょう!いいわね!」 ヨゾラさんが締めの言葉を放った。

「「「「はい!」」」」 俺達が返事をしてその場は解散となった。

 やはり俺達のリーダーはヨゾラさんのようだ。俺は戦力兼参謀としてがんばろう。まあどっちもメインは配下だが。



 うっかりハーレム系ラブコメみたいな流れになってしまったが、俺にはハーレム系主人公は無理だ。女性の怖さも多少知っている俺としては、ハーレムなんていう恐ろしい物を作る気にはなれない。おそらくハーレムというのは男側に圧倒的権力が無いと成立しない。単に好かれているだけでは無理だろう。俺にそんな物は無いので俺はヨゾラさん一筋でがんばろう。ヨゾラさんに捨てられたら終わりだしな。


 ちなみにこの世界では一夫多妻とか一夫一妻とかは国や宗教や種族によってまちまちだそうだ。多夫一妻もあるらしい。

 凄い世界な気がしたが、よく考えたら地球も似たようなものだな。特に中世くらいは日本でも一夫多妻とか普通だったし。

 この国は色々な国から色々な種族が集まっているので、結婚形態は各自の自由だそうだ。どんな形態でも家族登録をすれば問題ないらしい。まあ俺とヨゾラさんはこの国の市民権を持っていないので家族登録をする予定はないが、いつかはちゃんと結婚も考えた方が良いだろうな。まあしばらくはこのままでいいか。落ち着いたら考えよう。


 とにかく仲間の結束も高まったし、とりあえず俺は仲間達が快適に暮らせるように、新拠点作りを頑張ろう。

 まずは新たな家を建てるための建材輸送だな。今の家にある建材は全て持って行ってしまおう。石材や木材は大きくて重いが、馬車オークのレベル上げをすれば最大サイズの建材も収納できるようになるだろう。最初はオークのレベル上げからだな。

 高レベルオーク用の大型馬車も新たに作ろう。引っ越しにも色々役立つし、今後もずっと使うだろうしな。


 ここの拠点も大分綺麗で快適になってきていたので、引っ越すのは惜しいが仕方がない。もっと良い拠点を作れるようにがんばろう。

 とりあえず新居は、声が聞こえないように寝室どうしの距離を離そう。このままではヨゾラさんが恥ずかしがって何もさせてくれなくなってしまう。俺も恥ずかしいし。

 大工に新居の設計を相談だ。最重要事項だ。いや間取りを勝手に決めるとヨゾラさんが怒るかもしれないな。ヨゾラさんにも相談しよう。なんか新婚夫婦がマイホームを買うみたいだな。新たな拠点作りも楽しいかもしれない。



 俺はさっそく指示を出し引っ越し準備を開始した。



 討伐軍が来るかもしれないというのに、俺はヨゾラさんと結ばれたことに浮かれていた。

 魔の森の奥に隠れていればやり過ごせるだろうという安心感もあった。



 しかしそんな俺の心をあざ笑うかのように、世界は思わぬ方向に動き出していた。



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