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転生して死霊術士になったけど敵が多すぎてヤバイ!  作者: はくさい
第四章

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第53話 配下でレベル上げ


 冬ももうすぐ終わろうというある日、レイライン王国で勇者が見つかったという情報をきいた。

 俺は何となく嫌な予感がした。いいかげん色々経験したことで、俺もわかってきている。


 そう、勇者が俺を討伐に来る可能性があるということだ。

 聖女を倒してしまったしな。


 最近俺達は旅行がメインで、レベル上げはそれほど進んでいない。といってもカイザーゴンドラのおかげで移動時間が短縮されたので、レベル上げポイントでの活動日数はそれほど減っていない。ただAランク魔物がなかなか見つからないのだ。

 何度もレベル上げには行っているが、あれからまだ4体しか倒していない。そのうち2体は俺が倒し、ヨゾラさんとユリアさんが1体ずつだ。

 Aランク魔物の配下は3体になり多少戦力は増えたが、このペースではなかなかレベル上げが進まない。


 そこで俺は考えた。


 ブラックドラゴンのカイザーを倒した時に配下復活のスキルを覚えたが、これをレベル上げに利用できないか試してみることにした。

 どういうことかというと、通常はアンデッドの魔石を砕いて倒せば経験値が入るので、配下のAランク魔物やカイザーの魔石を砕いて復活させてを繰り返せば簡単安全にレベル上げができるかもしれないと思ったのだ。

 実は配下の魔石を砕いてレベル上げは過去にもちょっと考えたことがあったが、弱い配下を倒してもレベルが上がらないし、強い配下を倒すのはもったいないので実行していなかった。配下復活を覚えたことで、倒しても問題がなくなったのだ。

 とはいえ経験値が入るのは10体までなので、いきなり自分で試すのは経験値を損する可能性がある。まあ普通に考えればブラックドラゴンのカイザーを10回倒すのが一番だが、もしかしたらもっと経験値が稼げるかもしれないと思っている。なのでまずは配下を使って実験しようと思う。


 実験項目は以下のとおりだ。

① 配下が配下を倒しても経験値が入るか確認する。

② オークと上級アンデッド(オーク)が別種族扱いになり経験値が入るか確認する。

③ 上級アンデッド(魔物A)と上級アンデッド(魔物B)が別種族扱いになり経験値が入るか確認する。


 もしこれらの結果が、すべて別種族扱いで経験値が入るようなら、俺のレベル上げが簡単になるし、簡単に高レベル配下が作れることになる。たぶん①と②はいける気がするが、③は分からない。両方上級アンデッドなので同じ種族扱いな気もするが、ゴブリンの上級アンデッドとドラゴンの上級アンデッドが同じ種族というのも納得いかない気もする。どちらの可能性もありそうだ。


 さっそく家の警備でオークを10体以上倒したことがある弱い海賊を使って実験してみることにした。家の警備は集団で戦うのでレベルはあまり上がっていないし、弱いので上級アンデッドのオークをソロ討伐すればレベルが上がるはずだ。

 とりあえず上級アンデッドのオークを1回倒させてみたがレベルは上がらなかった。ダメかと思ったが、念のため復活させてもう1回倒させたらレベルが上がった。どうやらアンデットはレベルが上がりにくいから1回では上がらなかっただけのようだ。経験値はちゃんと入っていることが分かった。

 これで①と②はクリアだ。まあこれは予想どおりだ。次は本命の③を試そう。

 そのまま海賊に上級アンデッドのオークを10回まで倒させて、上級アンデッドのオークではこれ以上経験値が入らない状態にした。そして今度は上級アンデッドの風蛇を倒させてみた。これで経験値が入れば別種族扱いということだ。

 1回倒させてもレベルは上がらなかった。そしてもう1回倒させたらレベルが上がった。


 よし!最高の結果だ!俺のスキルはレベル上げに使える!


 上級アンデッドと配下復活の組み合わせはレベル上げに使えるということだ。しかも他人のレベル上げもできる。死霊術士はレベル上げができる職業だったということだ。広めれば死霊術士の地位向上とかできるかもしれない。

 ・・・いや、死霊術士をレベル35まで上げて配下復活を覚えないといけないし、色々な種類の強い上級アンデッドを作らなくてはならないから普通の死霊術士には無理かもな。レベル上げも強いアンデッド作りも死体収納がなければ難しい。しかも俺だってヨゾラさんがいなければレベル上げができるようになる前に死んでいた。実質複数のユニークスキルのおかげだ。俺以外の死霊術士には無理だな・・・


 まあいい。俺達がレベル上げできるのは変わらない。さっそくレベル上げ計画を立てよう。


 配下に相談したところ、計算上やはり最初にカイザーでレベル上げをするより、限界まで他の配下でレベル上げをしてから最後にカイザーでレベル上げをした方が取得経験値は多くなるらしい。一応格上を倒すと経験値は増えるが、格上ボーナスは少ないので、同格から順番に倒していった方が総取得経験値は多いそうだ。

 そして最高効率を目指すなら、まずはレベル上げに使う魔物のレベル上げをした方がいいらしい。普通のオークを倒すより、高レベルオークを作って高レベルオークを倒した方が経験値が多いということだ。

 さらにこの能力を使えば簡単に戦士の職業が覚えられるのではないかという意見が出た。職業を持っていない配下は、職業を覚えさせてからレベル上げした方が強くなるので、魔物でも覚えられる戦士を覚えさせた方が強くなる。

 戦士は、まだ倒したことのない魔物を10~20種類各10体ずつ近接攻撃でトドメを刺せば覚えるので、ゴブリンなどの弱い魔物を20種類くらい配下にして、近接攻撃で倒させて戦士を覚えてからレベル上げをすれば、すべての配下が強くなれるということだ。

 俺も戦士を覚えた方が良いか相談してみたところ、聖騎士と神官があるので何ともいえないが、戦士はHP上昇が大きいしスキルも優秀なので、他のレベルが上がりにくくなることを考えても、たぶん覚えた方がやられにくくなるそうだ。

 それなら俺も戦士を覚えよう。やられにくくなることが俺には一番重要だ。


 問題はMPだ。俺の今のMPは6987だ。配下復活は200消費する。1日に34回使えるが、一人戦士を覚えさせるのに100~200回使う必要があるし、レベル上げにも100回くらいは使う。つまり一人レベル上げするのに数日かかるということだ。配下が増えればMPは減るし、配下全員のレベル上げをするのはすぐには無理だ。優先順位を決めて重要な人から順番に行う必要がある。


 まあ最初は俺だな。俺のレベルが上がればMPも上がるしな。まず戦士を覚えるので、弱い魔物配下集めをして、その後戦士を覚えて、Aランク魔物3体のレベル上げをして、俺がAランク魔物を倒して、最後にカイザーを倒して完了だな。いやAランク魔物にも戦士を覚えさせた方がいいか。あとノワリンもAランク魔物だから、Aランク魔物は4体だな。・・・俺一人レベル上げするだけで一ヵ月以上かかりそうだ。まあ二人目以降はもっと早くなるか。


 俺の次は、ヨゾラさん、ユリアさんで、その次は聖女かな。聖女のレベルが上がれば加護が強くなるし任命できる人数も増えるしな。その後は強い順かな。騎士を聖騎士にできるか試しても良いな。時間はかかるが夢が膨らむな。


 よし!さっそくヨゾラさんとユリアさんにも報告しよう。

 俺はリビングでお茶をしていたヨゾラさんとユリアさんに声をかけた。

「ヨゾラさん、ユリアさん、朗報ですよ!」

「何かやってたみたいだけど、また何か変な事考えたの?」 ヨゾラさんが答えた。

「変な事ではありません!画期的なレベル上げ方法が分かったんです!」 ヨゾラさんはいつも変な事と言ってくる。俺は変な事なんて考えたことないのに。

「ふ~ん。」「レベル上げですか?」 二人は薄い反応だ。全然期待していないっぽい。何でだ。

「いやいや凄いんですって、今から配下に説明させます。」

 説明は面倒なので配下にさせた。

「えっ!? じゃあ簡単にドラゴンソロ討伐とかの経験値が入るってこと?」 さすがにヨゾラさんも驚いたようだ。

「そうなんです。しばらく準備が必要ですが、一か月後くらいには俺のレベル上げができる予定です。俺の次は二人のレベル上げをしましょう。」

「そんなことができるなんて・・・、信じられません・・」 ユリアさんも驚いている。

「戦士も簡単に覚えられる予定なので、ユリアさんも一緒に戦士を覚えませんか?」

 ヨゾラさんはすでに戦士を覚えている。

「戦士ですか?」

「はい。HPも多いしスキルも優秀なのでやられにくくなるそうですよ。」

「そうね。戦士のスキルは凄く使えるわよ。二人も近接の訓練をしているわけだし、取っていいんじゃないかしら。」 ヨゾラさんも賛成なようだ。

「分かりました。お願いします。でもこんなにしていただいて良いんでしょうか。」 

「遠慮しないでください。こんなことができるようになったのも二人のおかげですよ。俺一人だったら絶対無理でした。特に聖女やドラゴンは俺だけなら逃げるしかなかったですからね。」

 ユリアさんは遠慮しているようだ。まあユリアさんは3人の中では貢献度低めなので気持ちも分からなくもないが、命がかかっていることなので、気にせず強くなってほしい。実際雷魔法使いのユリアさんは、ユニークスキルが無かったら俺達より強いしな。聖騎士と神官と戦士もあるわけだから、レベルを上げればユニークスキルを持たない人の中では最強クラスの存在になるだろう。

「じゃあもうすぐ私達はSランクってことね。楽しみね。」 ヨゾラさんは嬉しそうだ。

「そうですね。俺達3人は世界最高峰の仲間入りですよ。それどころか配下もレベル上げすればSランク軍団ができるかもしれません。まあアンデッドはレベルが上がりにくいのでやってみないと分かりませんが。」

「良いわねSランク軍団。何ならヨーコちゃんとヨーマ君も戦士にしてレベル上げをしたらどうかしら、そうすればいざという時に森に入れるようになるし。」 ヨゾラさんが言った。

「確かにまたここに襲撃があったりしたら二人が心配ですね。」 ユリアさんも賛成のようだ。

「なるほど。じゃあ俺達のレベル上げが終わったら聞いてみましょう。」


 俺はさっそく戦士習得用の弱い魔物集めを行った。近場のゴブリンやヤドカリをはじめ、配下に情報を調べさせて色々な場所をまわり、爬虫類系、哺乳類系、虫系など様々な弱い魔物を数日かけて20種類配下にした。


 初春の気持ちの良い風が頬を撫で、俺は夜の空の旅を楽しみながら配下集めを行っていた。



 そして嫌な予感は当たることとなる。次の戦いはすぐそこまで迫っていた。




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