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転生して死霊術士になったけど敵が多すぎてヤバイ!  作者: はくさい
外伝 錬金術師が悪い死霊術士と戦うお話

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外伝11 ドームと黒豹


 私は距離を取りながら、左側の敵軍が見える位置まで回り込んだ。


 ユージがいるとすれば、恐らく後方で回復役をしているか指揮をとっているはずだ。敵の人間アンデッドは、日光避けの仮面付き兜をかぶっていて顔が見えないが、ユージは日光を避ける必要がないので、おそらくギルバーンのように顔を出しているだろう。

 念のため仮面をしている敵も含めて探したが、ユージらしき男はいなかった。そもそも敵には後衛職らしき人間アンデッドがいないし、指揮をとっている者も立ち振る舞いが騎士のそれだ。ユージではないだろう。


 やはりユージはこの戦場にはいないのだろうか?


「敵発見!!」 横から突然声がした。


 しまった!見つかってしまった!


 敵の魔物や人間アンデッドがこちらに向かってくる。やはり私の能力では隠密行動は難しい。


 襲ってきた斥候らしき敵を光の薙刀で切り捨てる。この程度の強さなら問題なく切り抜けられるだろう。

 味方を有利にするために、ここで少し敵を削ってかく乱しても良いかもしれない。


 ウオーーー!! ワー!ワー!


 戦おうと構えていると、味方本陣の方から声が聞こえた。

 戦況に何か動きがあったのかもしれない。ここにユージはいないし念のため一旦本陣に戻ろう。


「はっ!!」


 私は敵の攻撃をあしらった後、ポールハイジャンプのスキルで高く跳びあがり魔法の靴で空中を蹴って、私を囲もうとしていた敵の上を通過して味方方向に向かって飛ぶように移動した。


 味方の本陣に近づくと本陣付近で騒ぎが起きているようだ。

 まさか本陣まで攻め込まれたのだろうか? 本陣はアンデッドが近づける状況ではないはずだが。

 騒いでいる付近を見ると動けなくなっている魔物が見える。アンデッドはやはり本陣付近では動けないようだ。

 すると突然新たな魔物が出現した。まだ少し距離があるのでよく見えないが、何もない所から現れたように見える。


 あれはもしかして!


「ジェリー空中に足場を出して!」 私は投槍器と火の魔法槍を取り出しながら言った。

「了解シマシタ。」

 ジェリーが空中に足場を出したので飛び乗った。


 騒ぎが起こっている場所を見ると敵の兵士が2人本陣に切り込んでいるのが見えた。仮面付き兜をかぶっていて他の敵兵士と同じような格好だ。


 そして火魔法使いのアリスが消えた。


 間違いない!死体収納だ!ユージがいる!

 胸の黒い渦が勢いを増し、怒りで視界が塗りつぶされる。


 私は全身からオーラを放ちながら槍を構え狙いを定めた。

 二人いるがどちらも殺せば良い。


 斬りかかった護衛騎士のマリーも消えた!


 絶対に殺す!


 敵がセイラの前で足を止めた!


 ここだ!


 魔法槍に火をまとわせ、風の鎧で追い風を起こし、魔法の靴で足場を踏みしめ、風の投槍器で加速と空気抵抗減少を付与し、投槍スキルを発動して、全力で火の魔法槍を放つ! 狙いどおりだ!


 ゴウ!ドガギイィイン!!


 空中に炎の線を引きながら飛翔した槍が敵に当たって弾かれた。硬い物に当たったような音が響く。


「え?!」 効いていない?!動いてすらいない!

 どういうこと?! 私の全力攻撃が効かない?! もしかしてスキルか魔道具?!


「くっ!!」 ユージがいるなら近づくわけにはいかない。とりあえず何度も攻撃しながら観察してみるしかない。まずはもう一人の方にも撃ってみよう。


 次を撃とうと槍を取り出していると、敵の位置に透明なドームのような物が現れた。

 今度は何?!

 敵2人とセイラがドームの中にいるのが見える。

 セイラ?! もしかしてセイラが捕まった?!

 バリアか何かだろうか?

「!!」 セイラが攻撃されている!良く分からないけどドームを攻撃してみるしかない!


 セイラに当たらない位置に狙いを定め、全ての装備とスキルを発動して、全力で火の魔法槍を放つ!


 ゴウ!ドガギイィイン!!


 弾かれた!ドームにも効かないの?!

 セイラは攻撃を受け続けている。セイラは防御系ステータスは高いから簡単にはやられないが、近接戦闘スキルは無いし武術は素人だ。このままではいずれ負けてしまう。焦りと不安が心に広がる。

 何か良い方法を探さないと!

 ドームの周囲に味方が集まり出した。ドームを攻撃しているようだ。

 ドームに近づいても攻撃されないのだろうか? ドーム内からは攻撃できないのかもしれない。しかし急にドームを解除されたら死体収納を使われてしまうのではないだろうか?

 ガオルとライアスまで近づいて攻撃しだした。

 大丈夫だろうか?


 次の瞬間。ドームの周囲にいた味方が次々と消失した。ガオルとライアスも消えた。


「なっ!!ガオル?!」 心臓が激しく脈打つ。


「こんなことが!!」 私は再び全力で槍を放った。


 ゴウ!ドガギイィイン!!


 やはり弾かれた。ダメージが入っているようにも見えない。

 味方も混乱している。近づいたり離れたり動きがバラバラだ。近づいた味方が消されていく。

 心に絶望感が広がっていく。


 いや!まだセイラは生きている!諦めるわけにはいかない!

 弓士のフェリオールや祓魔師のゲインもいる。フェリオールは離れた位置からドームに攻撃をしている。ゲインは様子を伺いながら何か考えているようだ。

 とにかくドームに全力で攻撃してみよう。限界があるかもしれない。


「緊急バリア展開。」

 ガン!

「くっ!!」

 急にバリアが張られてバリアごと吹き飛ばされた。不意打ちを受けてジェリーが防いでくれたようだ。慌てて薙刀を構える。

 目の前に大きな黒豹がいた。敵の魔物アンデッドだろう。

 今はセイラの救出が最優先だ。他の相手にかまっている暇はない。


 私は全力で踏み込んで光の薙刀をふるった。

 ザン! ビュ!!

 躱された!! 動きが速い!!


 どうやら簡単な相手ではなさそうだ。

 私は焦りを感じながら、大きな黒豹と向き合った。





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