ピパロン王国警備隊 第8話 となりの国
〇おつかい
ピパロン王「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ、トーマ隊長、ちょっと頼みがある。」
トーマ隊長「はっ、なんでしょうか。」
ピバロン王「実はとなりの国、ピアノン王国に、世界で一番美しい音色を奏でるオルゴールを作る職人がいるらしい。名前はサルカという。このサルカにピパロン王国に相応しい安らかなオルゴールを作るようお願いして欲しい。」
トーマ隊長「ピ、ピアノン王国のオルゴールですか。」
ピパロン王「あと、ピアノン王国の王様にも会って来て欲しい。実は私の弟なのだよ。この手紙を渡し来て欲しい。」
トーマ隊長「はっ、はい!」
ピパロン王「ピアノン王国の隊長もいる。せっかくだから隊長同士お話でもすればいい。あと、ルミ隊員も連れて行って欲しい。」
トーマ隊長「あのドジっ娘が!?絶対何かやらかしますよ!」
ピパロン王「顔合わせが出来るからのぅ」
トーマ隊長「だ、誰が?誰と顔合わせを...」
ピパロン王「とにかく、隣りの王国は少し遠い。だから魔法のじゅうたんを使って行って欲しい。ただし!絶対破かないでくれ。ほれ、これが魔法のじゅうたんだ。地図もあげるからそろそろ、お願いするよ。」
〇ルミ隊員の姉
ルミ隊員「聞きましたよ...ルナ姉に合うって...」
トーマ隊長「え、姉さんがいるの?」
ルミ隊員「はい...ピアノン王国で隊長を、やって居るんです。成績も優秀、家事も全般出来ます。だけど...おせっかいだし、いつか1人立ちしたかったので。これを機に1人立ちをしてピパロン王国に来たんです。」
トーマ隊長「え!?ピアノン王国の人なの?」
ルミ隊員「トーマ隊長には言ってないけれど。はい。」
トーマ隊長「そうなのか・・・顔合わせが出来るってそういう意味だったのか、では、いくぞ!」
〇魔法の絨毯
トーマ隊長「ジャーン!これが魔法の絨毯だ!」
ルミ隊員「うわぁ、浮いてる!凄いですね!」
トーマ隊長「よし、乗ってみよう・・・お、なかなか乗り心地がいいぞ。ルミ隊員も早く乗りなさい。」
ルミ隊員「なんか落っこちそうで怖いんですが・・・あ、ホントだ!意外と安定してる!」
トーマ隊長「よ~し、出発だ!操縦はこのトーマ隊長に任せなさい。」
ルミ隊員「操縦した事あるのですか?」
トーマ隊長「いや、初めてだが、まあ、なんとかなるさ。」
ルミ隊員「(なんか不安・・・)」
〇ピアノン王国
トーマ隊長「おお、ここがピアノン王国か。」
ルミ隊員「わ~、懐かしい~。私がオルゴール職人のサルカさんの所まで案内します。」
トーマ隊長「今日は頼もしいなぁ。」
ルミ隊員「こっちです・・・あっ、ルナ姉!」
トーマ隊長「え、あれがルナ姉か?いや、ルナ隊長か?」
ルミ隊員「わ、わ、こっちに来た・・・!」
トーマ隊長「(あれ?仲良くないのか?)」
ルナ隊長「あら、ルミちゃん♪そしてあなたは、トーマ隊長さん?まぁとてもたくましいですね!」
トーマ隊長「た、たくましいなんて言われた事無いのに・・・(キュン♥)」
ルナ隊長「ルミちゃんが居るってことは、今日は休み?いや、トーマ隊長様が居るから・・・王様に用事があるの?」
トーマ隊長「そ、そうです♥」
ルナ隊長「なら、ご案内するわ♪」
ルミ隊員「あ、あ、今からサルカさんに会い行く予定なんです。」
ルナ隊長「後でも良いじゃない♪あ、遊んでく?」
ルミ隊員「こ、子供なんかじゃもうありません!」
トーマ隊長「はっはっはっ。まあまあ、お姉さん。そそっかしいルミ隊員には、この、トーマ隊長がついていますのでご安心下さい(キリッ)。それに、サルカさんにピパロン王国に相応しい安らかなオルゴールを作ってもらうよう、王様から指示されいるので。」
ルナ隊長「まあ、頼もしい。それではサルカさんのところにご案内します。ルミちゃん、沢山歩いて疲れたでしょ。おんぶしてあげようか?」
ルミ隊員「ケッコウです!」
トーマ隊長「お姉さん、ありがとうございます♥」
ルミ隊員「ル、ルナ姉...」
〇恥ずかしがり屋なサルカさん
トーマ隊長「すみませーん。あれ?居ないのか?」
ルナ隊長「いいえ、トーマ隊長様。サルカさんは、恥ずかしがり屋なんです。サルカさん!ルナ隊長ですよ!」
オルゴール職人「あ、ルナさん・・・な、何か用ですか?」
トーマ隊長「はい。ピパロン王から、相応しい安らかなオルゴールを作って欲しいとの事で、ピパロン王国からやって来ました。私はトーマ隊長と言います。」
ルミ隊員「ルナ姉に聞いてるのですよ。」
オルゴール職人「ピパロン王がわざわざご指名で・・・大変光栄です。ちょうど最高のオルゴールができる所だったので、1時間ほどお待ち頂けないでしょうか。」
ルナ隊長「承知しました。では、その間にピアノン王の用事を済ませましょう。」
トーマ隊長「いや~、お姉さんがいると話がスムーズだな~ルミ隊員も見習ったらどうだ。」
ルミ隊員「ふんっ!」
〇ピアノン王の接見
ピアノン王「ひゃっ、ひゃっ、ひゃっ
これはルナ隊長ではないか。まっておったぞ。」
ルナ隊長「ピアノン王、ご機嫌はいかがでございますか。」
ピアノン王「最近、ルナ隊長がさっぱり顔を見せぬから寂しかったぞ。で、今日はどんな用事かな。」
ルナ隊長「はい、実はピパロン王から使いの者が参ったのです。」
トーマ隊長「つ、つかいのトーマですますです。」
ルミ隊員「(あちゃ~、またカチンコチンだ・・・)私はピパロン王国のルミ隊員です。」
ルナ隊長「ルミちゃんは私の妹なんです。」
ピアノン王「ひゃっ、ひゃっ、ひゃっ
なるほど、今日は姉妹対面というわけだな。ルナ隊長によく似ておる。で、ピパロン王は元気かのう。」
トーマ隊長「はい!元気でございますですます・・・」
ルミ隊員「今日はピパロン王からのお手紙をお持ちしました。これです。」
ピアノン王「・・・ふむ。なるほど。ピパロン王も色々と気が利くのう。サルカのオルゴールは天下一品。大事に持ち帰るが良い。それと、ピパロン王に、たまには魔法の絨毯に乗って遊びに来いと伝えてくれ。」
トーマ隊長「た、たまには遊びにいきますですまも。」
ピアノン王「ひゃっ、ひゃっ、ひゃっ」
〇オルゴール完成
トーマ隊長「お姉さんにはお恥ずかしいところをお見せしました・・・」
ルナ隊員「いいえ、緊張している姿も初々しくて素敵でしたよ。」
トーマ隊長「ほ、ホントですか♪」
ルミ隊員「・・・そろそろオルゴールが完成する時間ですよ。
あ、サルカさん!」
オルゴール職人「お待たせしました。これです。」
ルミ隊員「早速、聴いてみましょう!」
パカッ!
♪♪♪~♪♪♪~♪♪♪~♪♪♪
トーマ隊長「・・・美しい音色だ・・・」
ルナ隊長「・・・心が洗われるわ。ね、ルミちゃん。」
ルミ隊員「ルミちゃんはやめて!
でも・・・これは職人技だわ~
うっとりしちゃう。」
トーマ隊長「コレは絶対、ピパロン王は喜ぶぞ~。「トーマ君、よくやった。褒美をつかわす」とか(ニヤリ)☆」
ルミ隊員「また変な妄想しないで下さい!」
トーマ隊長「よし、用事は済んだし、急いでピパロン王国に帰ろう!」
ルナ隊長「お名残惜しいですね、トーマ隊長。ルミちゃんも今度は一緒に遊びましょう。」
トーマ隊長「い、いえ、こちらこそ♥ルミ隊員のことは任せて下さい!」
ルミ隊員「ムキーッ!私は大丈夫なの!みんなで馬鹿にして!」
トーマ隊長「はっはっは。お姉さん、お元気で。また、お会いしましょう(キリッ)。」
ルナ隊長「今度は私が伺おうかしら。ねえ、ルミちゃん。」
ルミ隊員「は~い(いや、来なくていいです)。」
〇ピパロン王国
ルミ隊員「やっと着きました。」
トーマ隊長「それにしても、あのお姉さん...(可愛いなぁ♥)」
ルミ隊員「ふぅ。とにかく絨毯からおりて・・・あっ!」
どって~ん☆
ルミ隊員「☆#*✖♥※!」
ビリッ!
トーマ隊長「大丈夫か?あ、や、破れてる!」
〇バットエンド?
ルミ隊員「すいません!!!」
ピパロン王「ふぉっふぉっふぉっ。でも、ピアノン王国におつかいをしてくれたし、これでネル王妃の誕生日の祝いが出来る。ワシは、もう歳で・・・」
トーマ隊長「ネル王妃の誕生日プレゼントが、あのオルゴールだったのか・・・」
ピパロン王「でも、破いてしまったら仕方がない。魔法使いのもとで、直して欲しい。」
ルミ隊員「でも何か遠そう・・・徒歩、ですよね・・・」
ピパロン王「いいや、魔法の絨毯で行ってもらう。切れたって魔法の力はまだあるからのぅ。」
トーマ隊長「だったら急ぐぞ!ルミ隊員!早く乗れ!」
ルミ隊員「あっ、はい!・・・では行って来ます!」
ピパロン王「ほっほっほ。今日は頑張ったから、またいつか頼むのぅ」
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