初授業までのひととき
無事登校を終えた俺らは朝の連絡を伝えられて一時間目の授業の準備をしている。
ちなみにたいした連絡事項ではなく最初の授業は実力を見たいらしく闘技場に着替えて集合という連絡だった。
「お兄ちゃん」
着替えを終えて闘技場へ行くとこころに呼ばれたのでこころの方へ行く。
「どう?似合ってる?」
「あぁ、はいはい、似合ってる似合ってる」
「うわぁ、適当だなー、そんなんじゃモテないよ」
「別にモテる気なんか無いし、そんなことでモテたら世界中モテてる人ばっかだろ」
「...確かに」
「漫才らしきことやってる中悪いがそろそろ授業を始めるのじゃ」
「シャル先生いつ来たんですか?」
「俺の言ったあぁ、はいはい、似合ってる似合ってるってところからいたぞ」
「そうなんだ、ぜんぜん気づかなかった」
「気づかれないように音どころか気配まで消して来てたのじゃからな、普通気づくほうがおかしいのじゃ」
「神無月...は二人いるから兄の方」
「結城だ」
「じゃあ、結城お主試験のとき手を抜いていたな?」
「気配察知が得意なだけでそれ以外はどっちかと言うと苦手なものが多いな」
「そうか、なら妾が直々(じきじき)に教えてやるのじゃ」
「生憎、俺には向いていなかったんだ、もう無駄だ」
「なら仕方ないのじゃ、じゃあ、授業を始めるのじゃ」