気づいたら個人戦が終わってました
チームを組み受け付けで登録を済ませ個人戦を見るために闘技場へと向かった。
「雪おね...先輩、誰が優勝候補か教えて」
「そうだね、一番の候補は生徒会長かな?その他には副生徒会長とかもあるかもしれないかな?」
「つまり会長さんと副会長さんの二人で一位二位独占するってことだよね?」
「そうだよ、ちなみにこの前は生徒会長が一位、私が二位、副会長が三位だったかな?」
「あれ?ゆき、お前いい結果出せなかったって言ってたよな?」
「いい結果出せなかったよ、優勝じゃないから...」
「優勝じゃなきゃ良い結果じゃ無いとか、完璧主義者かよ...」
「完璧主義者じゃないよ、優勝してゆうくんに褒めてもらおうとしただけだよ」
「俺は優勝しても褒めないぞ、関心とかはするがな」
「...え?褒めてくれないの?」
「いや、お前が努力したりして優勝したのを俺がそんな上からもの言えるわけないだろ」
「相変わらず流石だねお兄ちゃん。褒めろって言われて自分の方が下の立場だとすぐ考えることが出来るのはすごいと思うよ」
「え?何?皮肉?最近こころ俺へのあたりすごく強くなってない?泣いちゃうよ?お兄ちゃんここでみっともなく泣いちゃうよ?」
「とか言ってるけどお兄ちゃん泣かないでしょ?」
「まぁ、泣かないな」
俺らがこんな感じの下らないやり取りをやっているとアナウンスが聞こえてくる。
「...と言うことで今回の優勝は生徒会長の夏川夏海さんです」
「...なぁ、俺らって個人戦を見に来たんだよな?」
「「そうだね」」
「じゃあ、なんで個人戦見る前に終わってるの?」
「「まぁ、こんなこともあるよ」」
するとまたアナウンスが聞こえてくる。
「個人戦が終わったので、団体戦を始めたいと思います。...明日から。なので団体戦に出場する人は今日のうちに作戦を立てたり、明日のために英気を養ったりしてください」
こんな感じで俺らの今回の大会の個人戦は終わった。




