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4月上旬始業式(小5)
たいして宿題もない、天国のようなロングヴァケーションが終わり僕は5年生になった。
僕の学校はクラス替えが3年生と5年生の時にあった。体育館に集まって1組から順にクラス担任が呼び出していくスタイルだ。前の時はなかなか呼ばれずドキドキしたものだが、今回は1組ですぐに呼ばれホッとした。担任は40代前半の体育会系の女性で僕の好きなタイプの先生だった。
クラスに行くと知った顔が多かった。こんな田舎だと人数もそんなに多くないから皆すぐ知り合いになる。教室を見渡し、僕はある子と目が合った。
名前は尋、僕と同じ書道教室に通っていた。
尋は整った顔をしていて、背は僕より少し低く、手足が細かった。しかしだからといってか弱い訳でもなく、なんというか必要最低限まで脂肪を搾り取った感じだ。
僕は尋のことをクラスが同じになる前から知っていたのだが、後で聞いたところ尋は、クラスが同じになるまで僕を知らなかったらしい。
まあ、あんなに集中していたら周りなんて気にならないとは思うけれど、でも正直傷ついた。
僕は尋と話したことがあったからだ。