人神の子
「あの神賀教官、少しよろしいですか?」
「どうした愁?」
「さっきまで見てたガキなんですけど、俺と同種の神型のような気がしました。」
「神衣型ってことか。まだ調べてないからな、なんとも言えないが分かり次第報告しよう。」
「はい、失礼しました。」
その頃煌柊は地下深くの部屋で何型の神が憑依しているのかを検査していた。
「ここは……?」
目を開けた時に見えた景色はなんだか懐かしく感じる。
「お~い煌柊〜何突っ立ってるんだ?」
呼ばれた先には犠牲になった友達がいた。あの、施設での出来事が嘘なのだと自分自身に言い聞かせ呼ばれた方へ向かって走った。
だが、友達との距離は全く縮まらない。逆に伸びている。
そして急に周りの景色が変化し怪物が友達を襲おうとしている場面だった。
「また、俺の前で殺す気かァ!!!許さねェ、」
煌柊の右腕は怪物のような腕に変化していた。
そしてその右腕を振り下ろすと怪物の体を三枚おろしにした。
「煌柊はどうだ?」
「これは少し厄介ですね、とうとう日本神以外からの憑依が確認されました。」
「あいつは仮想空間で暴れているってことか?」
「はい、睡眠薬などをかけてるんですが全く効きません。」
「なら、俺が対処しよう。ゲートを開いてくれ、そうだ、入る前に聞いとくが神の名前は検討がついてるのか?」
「いえ、全くです。お気をつけ下さい。」
神賀は禍々しく輝く刀を持ってゲートに入ろうとしたとき、
「待ってください、神賀教官、その役目俺にやらせてください。これから仲間のやつの暴走を止められなきゃリーダー失格です。」
「ならば、それなりの覚悟があるものと捉えるぞ。装備は全部アンロックしておけ、あいつは強い。気をつけろよ。」
「行ってきます、必ず連れ戻します。」
黒髪の少年がゲートを潜った。