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勇大国会議

どうぞ

「ああ、平和な世の中だな、ここは」

そいつは木にもたれて、空を眺めている。木には葉っぱで陰が出来ており、その葉っぱの隙間から微かな太陽の光りが射していた。

目の前にはでかい壁、レイリット城だ、それはこの国の国王の城であり、世界で3番目ぐらいに誇るでかさである。


その城の前にいるそいつがその近くにある木にもたれて座っていると何処からか声が聞こえてきた。



「だらしないですよ、勇者様」

「おー、ウルシナか」


地面の芝生をフサフサ踏みながら俺の所に近づいてくる。時期に俺の前に立ち、ウルシナは少し呆れた表情をしながらこう言った。


「全く、勇者様は少し自分の立場を考えて下さい。そんなことでは国民から見る勇者様の評価ががた落ちですよ」


俺は両手を後頭部に乗せこう言い返す。


「空に雲1つもない青空で3匹の鳥が幸せそうに飛んでいる、その幸せそうに飛んでいる姿を見てるとつい俺もだらけてしまうんだよな、ウルシナも隣座ってみろよ、気持ちいから」


「はいはいそうですか、よかったですね幸せそうで私は目に熊ができて一睡も出来ず不幸せなんですが」


「うっ」


「こっちは勇者様あての迷惑書を沢山多国から出されてストレスが半端ないんですけど、誰のせいなんですかね」


「ま、まー、そんな怒るなよ、そんな怒るとしわが増えるぜ、せっかくの美人が台無しだ」


「そうですね、それもこれも全分勇者様のせいです」


くっなにも言い返せね、確かに夜々女の子と遊んでいる。食事でも勇者を名乗り店でただ食い。こんな俺に実に完璧に仕事をこなし、しっかりもののウルシナに言い返せるのか、いや、100%無理だ、完璧な奴に言い返してもまた何かを言われ俺の言葉が積もるだけだ。頭の中で必死に言い訳を考えるが何も浮かばない、だがしかしここで引き下がったら男のプライドが許せね、考えるんだ、回れ俺の思考。


「そう言えばお前最近訳の分からない行動するよな、好きな男でもできたのか?」


そう、こいつは最近俺の顔を見てボーとガン見して勝手に顔を赤くしたり、道に歩いているとき何もない所で勝手にこけるのだ。こいつに限って普段はそんなことをしない、これはまさに恋の力でこいつをドジっ子にしてるんだ。


ウルシナはみるみるうちに顔にお湯が沸騰するみたいに赤くなり頭から青空向けて湯気が出てきた。


「図星か」


「わ、私はそんな話をしにここに来たわけではありません」

焦った口調でそういう、よしよし順調だ

「話そらすなよウルシナ、で、誰なんだよ相手は」

「……うっ」

「なんなら俺が恋についてアドバイスをしてあげようか?」

少し意地悪風言う。

「うあぁぁぁ、勇者様のバカ~」

刹那、ウルシナは目にも見えない速さで逃げた。


勝った、初めてだ、フッフフどうだウルシナ、俺だってやればできる子何だよ!


「女々しい勇者だな、そんなに女の子相手に勝てて嬉しいのか?」

「ん?」


声の主は勇者がもたれていた木から現れ、そこから軽くジャンプして地面に着地した。


「何だゲイか、どうしたんだよ」

国王には沢山の護衛部隊を着けている、その中のトップがゲイ、こいつは何時も国王の隣にいて、国王の命令であればなんでもこなす、いわば操り人形見たいな奴だ。


狼見たいな目をしていて、黒髪でツンツン立たせている。背は俺とそう変わらない。ゲイは街並みを歩くと女の子に「きゃぁぁカッコいい」やら「私のお嫁さんになって下さい」などとても評判がいいのだ、それに対してこいつと来たら「ふん、馴れ馴れしく喋り掛けるんじゃね」と言い返す、全くいけすけねークールヤローだ。


そんな奴が俺の前に現れる事などめんどくさいことを申しだされる意外現れない。


「国王様のお呼びだ、至急いそいでレイリット城に行くぞ」



あ~やっはりな、この時期は確か勇大国会議の日だったけ。


勇大国会議はその名のとおり、勇者、大臣、国王で今後の国民の生活に不自由が無いように俺らで計画を練ったり、他国のもめごとしないためにこの会議が開かれるのだが、俺はこの会議あまり出たくない。


理由は簡単だ、めんどくさいし、男ばかりだし、なにより長い、いやまじで始まったら簡単には終わらせてくれないよ、しかも半分が俺への説教だ、日頃の行いが悪いとうるさい爺達が怒鳴るだよ、うん


そういう事だから……逃げます。


「バイバイ、ゲイ君」

「あ、待て、逃がさん!」


逃げる、とにかく逃げる、魔法で足を強化させジャンプ。家の屋根に移りしばらく逃げる、ゲイが着いてきてるか後ろを振り向くと。


「死ね」

「危なっ!」


クナイ、クナイが飛んできましたよ。


「お前は忍者か!」

「道に落ちてたんだ、クナイ」

「クナイが地面に落ちてたってどんな奇跡だよ!」

「まー、生きてただけでも良かったな」

「おまえが投げたんだろうが!」

「ちっ、死ねば良かったものを」

「お前勇者を何だと思ってるんだ!」

「ミジンコ以下」

「ひどくね!」

「は~い、どんどんいくぜ、あと20本」

「お前それ本当に落ちてたの?」


こいつ無表情だけどノリノリだよ、しかも凄いな、いったい何処の世界にクナイ20本も落ちてるんだよ。ビックリだよ。って!


「お前さっきから危ねーよ」

「しぶといな、あっそうだ、こうすればいいのか」


おいおい、いくらなんでもそれは


「喰らえ、8本クナイ投げ」

「ちっ」


俺は家の屋根を素早くおりて、クナイを回避、クナイを無くしたゲイとはまだしばらく追いかけっこを続けていた。


市場の道を走り、レイリット王国だいたい3メートルぐらいの門をくぐる、レイリット王国を出た俺らは草むらに足を乗せて走る。


「おい勇者、これを見ろ」


走りを止めゲイはそう言う。


「あぁぁぁぁ、それは!!」

俺も足にブレーキをかけ言われた通り振り向いた。ゲイの手に持っていたものは、長方形の紙、いや、写真だ。


「な、なんでお前がそれを…」

「お前の部屋に落ちてた」

「落ちてねーよ、おれはちゃんと鉄の倉庫に保管してたよ!」

「どうせろくなもん入ってないと思ってこじ開けた」

「開けるなよ、保管してたんだから明らかに大事なもんが入ってるに決まってるだろ!」


女の子の写真、それが写されていた。


俺の得意な魔法、メモリールックによりつくられたその写真は数々の女の子の風呂シーンや寝顔が写っている。


作り方は簡単だ、覗いたものを俺の頭で記憶して、その通りに手を紙にスライドをさせると、ほら不思議、みるみるうちに女の子の写真が浮かびあがってくるではないですか、いや、今はそんな関心している暇はない。


「それにしてもすごいな、お前が変態のことは知ってたがまさかここまで変態だとは、いや、決して悪い事ではない、男はみんな変態だ、あ、でもここまできたら変態を通り過ぎている、な、変態くん」


「だぁぁぁぁ、変態の所だけ強く口調するじゃねぇ、いいから返しやがれ!」


「じゃあ大人しく会議に出るんだな、さもないと」

デイは写真を破ろうとする。

「わぁぁぁ止めろ、分かった、分かったから」


俺は体中汗だくになっていた。無理も無い、あの写真を1枚作るのに凄い神経を使う。息も乱れるし疲れるまー、俺は写真の為なら何だってするがそれでも今まで作って来たことがパーになる。それだけは避けなければ。


「やっとその気になったか」

「あー、だからそれ返しやがれ」

「いや、これは会議が終わるまで預かる、逃げられるからな」

「はぁぁ! ふざけんな、かえ…」


ビリビリ


「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」

1枚の紙がことごとく破られた。

「あ、わりぃ、手が滑った」

「どんな滑り方だよ!」


くそっ、やってくれたよこいつ、しかもウルシナの寝顔写真じゃねーか、大事だったのに。


「お前が口答えするからだぞ、勇者」

「くそっ、お前絶対後で仕返ししてやるからな」


ビリビリ


「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「なんか言ったか?」

「言ってません!」


「最初っから着いてきてこればいいものを、さっ、速く城に行くぞ」

「はい」


こうして俺は会議に出ることになった。






























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