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短編集

日々良好、なれど波乱あり

作者:

ほぼ会話だけで話が進みます。

「なぁ〜〜〜」

「何ですか?」

「なんでオレらうす暗いひとのいないビルでなわで縛られて床に転がされているんだろうねぇ〜〜?」

「それは貴方が世界規模で有名な資産家のご子息で身代金目当てに誘拐されたからです。ついでに主張させて頂けるのなら私はたまたまその現場に居合わせ、上手く隠れたのに目敏く私を見つけた貴方に巻き込まれ一緒に捕まり、縄でグルグル巻きにされ床に転がされているただのクラスメイです」

「じょうきょう説明ありがとう。ヨカッタね。銃とかで始末されなくて」

「そうなった場合、根性で悪霊化し犯人及び元凶である貴方を祟り、呪い、怨みます」

「えっ?オレも対象?」

「当然かと。ちなみに末代まで祟るなんてことはしません。貴方を呪い殺すこともしません。きっちり寿命分生かして貴方一代で恨みつらみは晴らしますのでその辺はご安心を」

「いやいや。いまの話のどこに安心しろと?何?この後の展開しだいではオレ、君に呪われるの?」

「そうです。殺されたら犯人と貴方を怨みます呪います祟ります。貴方達だけを全力で」

「そこは実行犯だけにしとこうよ〜〜〜」

「では犯人と凶行を止められなかった警察組織と原因の貴方を呪います」

「イヤイヤ、増やすんじゃなくて減らそうよ。オレを。オレも被害者だよ?」

「嫌です」

「即否定!そうまでしてオレを呪いたいの!?」



「お前ら・・・・」



「何か御用ですか?誘拐犯」

「なに?ひとさらい」



『人質の自覚あるのかぁ!』



「「・・・・・・」」



「これ以上ないぐらい人質らしいかと」

「だよねぇ〜。なわでグルグル巻きにされて床に転がってるのは人質っぽいよなぁ〜」



『テメェらのどこが人質らしい態度だ!』



「「・・・・・・」」



「どこか、変なのでしょうか?」

「いや〜〜?普通だとおもうけど?」

「ですよね」

「そうだよね」

「だから!その態度がぁ!余裕が有りすぎて人質らしくねぇって言ってんだよ!!!!!」 



「「・・・・余裕?」」



「別に余裕がある訳では」

「うん、余裕があるわけじゃない」



「「ただなんとなくなんとかなるかなとは思っている」」



「あ、俺、誘拐する相手間違えた?」

「誘拐するという行為自体が人道的間違いです」

「黙れ人質!」

「犯罪より働いて稼いだ金の方がいいよ?」

「真面目な顔で正論語るなぁ〜〜〜〜!!」




こうして少年の家の黒服が救出に来るまで人質二人と誘拐犯の噛み合わない会話は延々とグタグタ続いたのであった。



「せっかくのクリスマス、ケ−キ食べたい!オレちょこケ−キ!」

「私はクリスマスケ−キは当日ではなく次の日に半額になったものを買って食すのが慣例です。因みに他人さまのお財布で買って頂けるのでしたら私はイチゴのケ−キがいいです」

「誰が買うか!!」




子供達の年齢は十四、五ぐらいを想定。

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