16(武器屋)
翌日レンは宿のベットの上で目を覚ます
「おはようございます。レン」
「おはようセリーナ」
隣にはセリーナが立っていた
「今日は何をしますか?」
セリーナがレンに聞く
「今日は町を回ってみようと思ってる」
「いいですね!あの依頼のあとレンも疲れているでしょう。たまには息抜きとして町を回るのもいいですね」
「それじゃ、俺準備するから」
そうして、レンはベッドから体を起こし外に出る準備をし始めた
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「それじゃ、行きますか」
準備を整えたレンはセリーナとともに宿を出た
「では、まずどこに行くんですか?」
「まずは、武器を買いに行きたい」
「武器ですか?それなら私が作りますけど」
セリーナが疑問に思ったのか首をかしげて聞いた
「いや、いつまでもセリーナに武器を作ってもらうわけにもいかないと思ってな。もし俺が一人だった時、セリーナが作る武器はないからな」
「そうですか....」
セリーナはどこか寂しそうに言った
(親離れを寂しく感じるお母さんですかあなたは)
「別に俺がセリーナから離れるわけじゃないぞ」
「わかっています」
(この前の件からセリーナの様子がおかしいな)
「手でもつなぐか?」
レンがドヤ顔をして冗談を言う
「お願いします」
「え?」
そういってセリーナはレンの手を取る
(いつもなら「ご冗談を」とか言ってきそうなところなんですけど)
レンの困惑とは逆にセリーナは表情を変えなかった
「そ、それじゃ、武器屋に行こうか....」
そうして二人は武器屋に向かう
レンはその間少しふわふわしていた
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「いらっしゃい!」
武器屋に着くと元気のいいムキムキの禿げた中年のおっさんがいた
武器屋には剣に槍、弓などよく見る武器から、ハンマー、斧、鞭などの少しマイナーなどがきれいに並べられていた
「金貨三枚ぐらいでいい感じの剣が欲しいんだけど....」
「わかった!いくつか持ってくるよ」
そういっておっさんは店内と裏にも行き三本ほどの剣を持ってきた
「おすすめはこの三つかな」
一つは銀色のシンプルなロングソード
二つ目は銀色の大剣
三つ目は刀身が青緑色の日本刀のような片刃剣だった
どれも見ただけで切れ味がいいことが伺えた
「なんでこれは刀身が青緑色なんだ?」
「それは、ダンジョンで見つかったマジックウェポンだからだ」
その言葉にレンは首を傾げた
「マジックウェポン?」
レンの疑問におっちゃんは少しあきれた様子だった
「あんちゃん、冒険者なのにマジックウェポンを知らねぇのか。冒険者なら誰しもが憧れるもんだろ」
「そうなのか....でマジックウェポンっていうのは何なんだ」
「マジックウェポンっていうのはなー、普通の武器なことに加え特殊な能力が加えられている武器のことを言う」
「特殊能力....なるほど。それでこの武器の能力は何なんだ?」
その言葉を待っていたといわんばかりにおっちゃんニカっと笑い言う
「その剣は魔法を打ち消すことができる」
「は?強くね」
それと同時におっちゃんは饒舌にしゃべり始めた
「そうだな、すごく強いぞ!普通だったら金貨百枚ぐらいの価値がある。いやーこれがあればダンジョンなんて余裕だね。何ならSランク冒険者も待ったなし」
「それじゃ、なんでこんなに安いんだよ」
その言葉と同時におっちゃんは苦虫を噛むような表情になった
「まず、片刃で使うやつが少ないそれに加えこの武器は持つと魔力が吸われるんだよ」
おっちゃんは端的に言った
「なるほど、どのぐらい吸われるか試してみていいか」
「いいぞ!」
そうしてレンは武器を持ってみる
持つと魔力が刀に流れていくのがヒシヒシと感じた
(確かに吸われるな....大体魔力循環を六割ぐらいの速度でやるときと同じぐらいで魔力が減るな。昨日みたいな長期の戦いだと使い物にならなそうだな....)
「どうだ結構吸われるだろ!」
おっさんは楽しそうにしている
(なんだこいつ....Sか....Sなのか)
「確かに結構吸われるな」
「意外と反応薄いな、あんちゃん結構魔力量あるんだな....」
おっさんは少し驚いたようにしていた
「そんなことないだろ。普通ぐらいだ」
「あんちゃん魔力のステータスはどのぐらいなんだ?」
「Bランクだけど」
「Bランクならそれもったら一分で魔力が作るはずだぞ....」
「なにそれーそそられるんだけどー」
レイは満面の笑みをこぼしながら言う
(俺だけ特別な感じのやつ、そういう感じのやつなのー)
「おっさんこれ買う!これとプラスして短刀追加してくれ!合わせて金貨三枚でどうだ」
「毎度あり!あんちゃん商売うまいなー」
そういっておっさんは裏に行く
「レン少しこの刀持っていいですか?」
セリーナが怪しむように刀を見る
「いいんじゃないか」
そうして、セリーナは刀を持つ
「やはり」
セリーナはぽつりと呟く
「どうかしたか」
「レンこの刀は確かに魔力を吸いますがあの人が言うほどの量は吸われません」
レンは少し考えこみ
「あー俺だまされた感じ?」
「たぶんそうです」
「まじか!」
レンは驚き声を上げた
「ちなみにマジックウェポンっていうところは本当?」
「そこは本当だと思います。しかし、魔法を打ち消すというのは本当かわかりません」
「セリーナ少し魔法打ってみて」
そういってレンに刀を持つ
「わかりました」
そうして、セリーナは刀に向かって光の玉を打った
すると、光の玉はギュイーンという音と同時にいなくなった。というよりは剣に吸われたように見えた
「お、ちゃんと魔法打ち消すじゃん!」
レンは喜んで言う。しかし、セリーナは考え込む
「なるほど。この剣は刀身全体で魔力を吸っています。なので魔法はすべて打ち消しますようです。つまり、この刀の持ち主は魔法が使えません」
「えー!....それって魔力循環はどうなんだ?」
レンは驚いて飛び上がり、焦るようにセリーナに質問した
「魔力循環は体内のことなので問題ないと思いますが体外に魔力を出すようなことはできなそうですね」
「なるほどねー....」
(道理で安いわけだ....でも俺魔法つけないし関係ないか。いやでも、将来的には魔法も使いたかったよ....泣)
レンは苦笑いをしながら考えこんだ
「あんちゃん、この短剣でいいか?」
そうして裏から出てきたのはシンプルな銀色の短刀だった
「おっちゃん!これ所有者の魔法も打ち消すじゃん!」
レンは興奮気味の様子で言った
「言ってなかったか?実はその刀は所有者の魔法も打ち消すんだ」
おっちゃんはとぼけた様子で笑いながら言った
(この野郎....とぼけやがって!ぶっ飛ばしたろうか!)
「それで、買わないのか?もったいないなーこんな強い刀金貨三枚じゃ買えないのになー」
おっちゃんは軽い笑みを浮かべていった
(この野郎)
レンは眉をひそめ顎を上げる。が、少しして息を吐き
(ま、俺魔法使えないし、魔力循環が使えるなら....)
「買うよ!」
「毎度アリー!」
おっちゃんが嬉しそうに声を上げた
(なんかムカつく)
レンは笑みを浮かべながらイラつく
そうして、レンは二つの刀を背中に掛け武器屋をあとにした




