10月21日 vs『number』Ⅴ
新たな情報を探し求めていた。もう、あの学校に俺が追い求めることはないのだろうか?得られた情報を組み合わせて今日も俺は外に向かっていた。
ー10月17日ー
糀沢、青西は俺たちの方を睨んでいた。「何の用だ?」。あの時の糀沢とは違う。「さっさと帰れよ」。鴻野は強く言い返した。すると、糀沢が走り出した。俺をかばうように、緒方が糀沢の相手をし始めた。彼の拳は固く握られ、目は獲物を狙うように光っている。あんな本気な緒方は初めてだ。そう言えば、緒方との初めての出会いは、カレー屋だった。初めて会った時の穏やかな緒方はどこにもいなかった。アイツが学校に来ていなかった理由は、意外と複雑だった。全部を知っているわけでないが。
緒方も昔は、何人かのチームに属していたらしい。しかし、そのチームの誰かがケンカに負けて下につくことになり、緒方はそれが嫌でチームをやめるきっかけになったとか。そのチームがどこの誰なのかはわからない。どちらにせよ、いずれそれについて俺はアイツと話さなければならない。
「お前をぶっ潰す」。糀沢は、声を出しながら戦っていた。糀沢は小柄だったが、目は決意に燃えている。二人はゆっくりと距離を詰めていく。彼らの視線は一点に固定されている。大丈夫だろうか?「もう後戻りできないぞ」。鴻野は、ボソッと呟いていた。「お前を叩きのめして、俺が最強だと証明してやる」。緒方は糀沢を殴り始めた。糀沢は、あまりケンカは強くない。この程度ならすぐやるだろう。パンチをもらっている糀沢は、もう動けそうにない。速いな、緒方のフットワークは。
緒方は、糀沢に勢いよく突進し、パンチを打ち込んだ。そのパンチは重く、激しく空気を破裂させそうだった。最初の数発は互角だったが、すぐに勝負が決まりそうだった。糀沢はよろめき、ぐらぐらと揺れ、倒れそうになる。なんとか、気持ちで立っているけど、もう無理だろう。しかし、糀沢はなんとから立ち上がる。最後の力を振り絞ってパンチを繰り出す。しかし、緒方は、そのパンチを受け止めた。糀沢のパンチを握りしめ手首を捻る。そして、トドメとして思いっきりパンチを顎に狙ったのだった。わずか5分もたたない。緒方は、何の感情も湧いていないようだ。そして、倒れた糀沢を見下ろしていた。さぁ、ここからどうするのだろうか?俺はその様子を見ていた。青西は、再戦を求めてくるのだろうか?俺は見つめた。




