8月24日 カウンター
俺と与田のタイマンは、10分経っても進展がない。与田が一向に攻めてくる気配がなかったので、俺は、攻撃を続けることにした。与田との距離を詰めながら、右左とワンツーでそれぞれ手を出する。
与田は、俺の攻撃をよけても攻撃をすることはなかった。しかし、全く当たらない。逃げてばかりの与田の状況に、限界がきていた。俺は、腕だけではあたらないので、脇腹を狙って蹴りをいれた。意表を突かれた与田だったが、こけながらよけた。
こけたタイミングを狙って、俺は、たたみかけようとした。しかし、"バタン"。俺は、うつ伏せに倒れてしまった。どうやら、俺は、与田が俺の足元に脚を出していたの気づかず、脚につまずいて転倒してしまった。
その隙を突いたように、与田は、俺に殴りかかってきた。右頬、左頬あたりを交互になぐられていく。これでもかというくらい、力を入れて攻撃してきた。起き上がろうにも、与田が体の上に乗っており、身動きがとれない。殴り続けて、約20秒が経過しようとしていた。俺は、あまりに連続でなぐられていることもあり、顔面周りの意識がもうろうとしていた。殴り続けた与田も、疲れた様子で、俺の体の上に乗ったまま、話しかけてきた。
与田「先輩、こんなもんすか?」
俺 「‥‥‥」
胸ぐらを掴まれ、体を起こされる。
与田「もっと、楽しませてくださいよ」
俺 「う‥‥」
喋ろうにも上手く話せないでいた。
与田「何言ってるか、全然わからないですよ。ハハハ」
与田は、笑いながら天を見つめていた。"チャンス"。俺は、次の瞬間、脚で与田の背中を蹴り飛ばした。与田は、ビックリした様子で、上手く起き上がれないでいた。与田がふらついた様に見えたので、与田の両足をとり、脇腹で締めた。身動きがとれず、困る与田を見て、脇腹を空けて、そのまま与田の腹にのっかった。
俺 「後輩、どう?今の気分は?」
与田「‥‥」
俺 「甘いんだよ、躊躇してんじゃねえよ、やるなら全力でこいよ」
与田「うるせぇ、、」
俺 「てめぇが殴った20秒は、きっちりやり返してやるよ」
与田は、脚をバタつかせて必死に抵抗しようとしていた。ただ、俺は、絞め技を使っているので、与田が起き上がれることはない。俺は、右目の上あたりがとても腫れていたが、まだ余裕があった。そして、与田の顔面に仕返しを始めた。
"もう、やめとけよ"。さっき、声をかけてきた奴と声が似ていた。




