9月27日 諦め
俺は、いつものように鴻野や生田目たちと話をしていた。
ー9月17日ー
梯は、かなりキツそうな顔をしていた。早く終わって、梅澤に会いにいかないと。俺は、梯の様子を見ながら右ストレートを決めた。俺の力がこもったパンチに梯は大きく後ろに倒れこんでしまったのだ。俺は、梯は、すぐに起き上がってこない。今、このタイミングでなぐりにかかってもよかったが、なんだか違う気がしたのだった。他の3年の奴も気にしたのか、困っている様だった。
生田目「終わったのか?」
俺 「さぁな」
俺たちは、悠々と梯の様子を見つめていた。
生田目「終わったなら、さっさと帰ろうぜ」
緒方 「まだ、終わってねぇだろ」
生田目と緒方は対照的な考えだった。
生田目「でも、起きないんだったら意味ないんじゃないか?」
緒方 「それは、そうだけど」
その通りだ。どっちの言っていることもわかる。
俺 「おい!もう、起き上がらないんだったら、俺たちは引き返すぞ?」
梯は、起き上がってこない。俺は、スタートの合図を出した奴にもう一度尋ねた。
男 「まだ、終わってはいない。もう少し待てや」
俺 「は?何言ってんだ」
コイツがなぜ、待つように指示するのかはわからなかった。なんで、俺がまたないといけないんだよ。俺は、この男を殴りかかろうとしてしまった。慌てて止めた。
男 「理解できないなら、俺たちがやるしかねぇな。お前らいけー!!」
殴られようとしたのを察したみたいだ。
俺 「まじかよ」
梯の後ろにいた奴らは、約10人くらいだろうか。いくら10人とはいえ、一人で相手するにはやや多い気がする?なんとか、潰さないと。俺は、大きな声をあげ、向かおうとした。すると、後ろから「待て!!」と低い声が響きわたってきた。どうやら、生田目と緒方が走ってきた。
生田目「お前は、休んでろよ」
緒方 「俺が片付けてやるよ」
生田目「ちゃんとやらないと、お前もやるからな」
ニヤリと緒方は笑みを浮かべていた。たしかに、コイツらに助けてもらったら、このあとの戦いもまだやれる。俺は、後ろに下がり、二人の戦いを見守ることにした。すると、鴻野が渡り廊下の向こう側に居るのが見えた。おそらく、俺が言っていたことを理解したのだろう。そして、鴻野の横には梅澤がいたのだ。肩をかしてあげている鴻野の側に梅澤がいるのを見るとなんだか不思議な気持ちだ。




