8月22日 ケンカの力量
鴻野に1発もらった馬場だったが、なんとか起き上がって、再び殴りかかろうとしていた。鴻野は、馬場に比べると、体格差もかなりある。鴻野は、170cm程だったが、馬場は、小太りの上、180cm程もある。俺は、鴻野がどんなケンカを見せてくれるかとても楽しみだった。
しかし、思ったような殴り合いの展開にはならない。馬場の攻撃は、鴻野に全く当たらない。それでも、必死に当てようとする馬場は、遊ばれてるように見えた。
鴻野「もっと、本気でこいよ。ひよってんじゃねぇよ」
馬場「うるせぇ」
鴻野「お前は、何回やっても勝てねぇよ」
鴻野は、すでに勝てる自信がある様だった。俺も早くケンカがしたくなっていた。
馬場「は?なめんな」
鴻野「しゃあねぇな。俺が教えてやるよ。しっかり、メモでもしとけ」
馬場「‥‥」
馬場は、唖然としていた。
鴻野「ケンカに必要なのは、大きく5つあんだよ。①パワー、②スピード、③スタミナ、④IQ、⑤特殊性。だがな、お前には、何もない。諦めろ」
鴻野は、ケンカ慣れしているのか知らないが、馬場の攻撃をしながら話していた。
馬場「じゃあ、お前には何がある?」
鴻野「俺と拳交えても何もわかってねぇのか?」
馬場「お前こそ、何もないんじゃないのか?」
俺は、鴻野と馬場の会話を聞きながら、鴻野の言うケンカに必要な5つの要素について考えていた。さっきのケンカだけを見ると、鴻野は、①から④までの力を備えている様子だ。そんな考えを体現するかのように、馬場は、鴻野にとどめをさされた。
鴻野「おい、まだすんのか?」
与田を見ながら、鴻野は、話した。
与田「そんな状態で無理だろ?俺がいく」
馬場の負けを認めた与田が今度は、前に出てきた。
鴻野「じゃあ、相手してやるよ」
俺 「おいおい。勝手に話すすめんなや。俺もやってねぇんだから、やらせろや」
鴻野が一方的に話をし始めたから、俺も武者震いが止まらなかった。
与田「威勢がいいね。じゃあ、そこのツンツン頭、俺とやるか」
鴻野「ケンカとかは、興味ないんじゃねぇの?」
俺 「お前、これ終わってからぶっ殺すぞ」
鴻野「いいねぇ。じゃあ、とっとやってくれよ川原」
俺 「は?」
鴻野に苛立ち始めていた。ガタガタガタガタ、、、。奥から薄暗い光が入ってきた。どうやら誰かが体育館に入ってきたようだ。




