9月26日 時間稼ぎ
次戦に向けて、俺たちはトレーニングを再開し出した。
ー9月17日ー
梯のパンチは強烈だが、やれないことはない。そこまで強いと感じなかった。しかし、さすがは10強。俺がおしていても、焦っている様子は全く見せない。これが真の強さなのだろうか?俺の攻撃をかわしながら、チャンスを待っているみたいだった。すると、梯は、寝ている状態から起き上がりすぐさま殴り、反撃に出た。殴られた瞬間、俺は一瞬集中力がそがれてしまった。
それに襲いかかるように梯はやってきた。俺は、できるだけ、殴られないようにとガードを強くしながら反撃のチャンスを待った。それでも、梯のパンチは終わらない。俺は、体を揺らしながら、様子を伺う。とりあえず、時間をかけないと。倒すというより、まずは、梅澤を救出することが先だ。
梯 「全然、こねぇじゃねぇか」
俺 「きてほしいのか?」
どうやら、俺の体も少しずつ体力がなくやってきたようだ。
梯 「こいよ、もっと」
俺 「そんか焦んなよ」
話すので精一杯だ。少しずつ息づかいも荒くなる。
梯 「もっと、俺を本気にさせろ」
もう、10分くらいたっただろうか?鴻野は、梅澤たちに気づけたのか。そんなことを考えてると、梯のパンチが顔面へと襲いかかってくる。こんなもんか。とりあえず、俺が顔面へのガードをしていると、腹を殴ってきた。クソっ。腹がいてぇ。
梯 「どうした?」
俺 「お腹がいてぇよ」
ニヤリとした梯。でも、この様子だと俺にもチャンスがある。そう思った。時が来るまで待つ。それが最善策だろう。
梯 「ギブアップか?」
俺 「まさか」
さらにギアが上がったみたいだ。
梯 「じゃあ、遠慮なくいくぜ」
もう少し時間があればなぁ。これ以上は、無理だ。俺は、梯から逃げるように離れた。そして、俺の方にきた梯に右脚をくりだした。もう、時間をかせぐのはやめだ。そして、すぐさま左腕からも梯のお腹にねじこむ。さっきまで余裕だった梯も遅れをとったみたいだ。
俺 「どうした?」
梯 「ん?」
俺 「余裕ねぇのか?」
あとは、鴻野に託すことにした。残りの力をすべて出し切ることにした。
梯 「ないように見えるか」
俺 「あるようには見えないけどな」
梯 「お前の目も狂ってるようだな」
明らかに狂ってるのは、梯だ。余裕もなくなっている。俺は、そう思った。




