9月23日 戦意喪失
俺は、いつものように、外を歩いていた。やはり、昼間ということもあってか、あまり人通りは少ない。こんな中、俺みたいな高校生がフラフラ歩いていたら異質な感じなんだろう。勝手に歩行者の気持ちを考えながら足を進めていた。この通りをずっとまっすぐ行けば俺たちの溜まり場である「youkc」がある。ここは、俺たちにとって、とても癒しの存在でもあった。
ー9月17日ー
塩谷とのタイマン。自分の中のボルテージが爆発するようにテンションが上がっていた。塩谷のパンチをかわし、すぐに左手で首にチョップを交わした。予想外の攻撃だったのか、一瞬、姿勢が崩れた。俺は、その隙を狙って、顔面にハイキックをかました。チャンスならここだ。
俺は、スタミナがなくなるくらいに、腹にパンチをいれる。いくら、10強の塩谷とは言え、この体制の塩谷の顔を殴りたいとは思わなかった。塩谷は、だいぶ苦しいみたいだ。ただ、俺はここで俺が攻撃をやめたら、再びコイツにやられることはわかっていた。
俺 「おい!」
塩谷「‥‥‥」
何か異変を感じた。
俺 「そろそろ、やめるか?」
塩谷「お前がやめたいんだろ?」
何が言いたいんだろうか?
俺 「この後に、体力残しときたいからな」
塩谷「あっ、そう‥‥」
塩谷は、興味がないみたいだった。さっきまで入っていた力も抜けてきた。どうやら、やる気もなくなった様子だ。俺は、さっきまで掴んでいた胸ぐらをおろして、塩谷の上からどいた。
俺 「どうした?」
塩谷「いや、お前何してんだよ」
さっきまでの覇気のようなものが消え、落ち着いているみたいだった。
俺 「何がだよ?」
塩谷「俺が目当てじゃないんだろ?」
そうだ。コイツは、俺の目当てではない。
俺 「ああ。あいにくな」
塩谷「だったら、無理してお前とヤリあう必要ねぇだろ?」
なぜ、こいつが急に戦闘をするのをやめたかはわからない。
俺 「じゃあ、俺はさっさと上に行かせてもらうぞ?」
塩谷「ああ。また、いつでもこい。待っててやるよ?」
コイツが何をしたいのかはわからない。これでも、10強の一人だ。簡単に負けを認めないのはわかっている。
俺 「えらく余裕だな」
塩谷「こっちは、それくらいヤッてきたんだ」
コイツとやり合う気が満々だったが、今は少しでも早く上に行くのが優先だ。




